スタッフ
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ヴィンテージと聞くと、古くて価値があるものって感じがしますね。
ジーパンでもそうですが、ヴィンテージ=高い、一点ものというイメージです。
もともとは「できの良い年のぶどうで作ったワイン」を示す言葉だったようです。

今ではヴィンテージという言葉は「特定の年に作られた古き良きもの」という意味使われているようです。ザックリと大まかに言うとです。

イームズのシェルチェアもヴィンテージと呼ばれるものがありますね。ご存知、FRPタイプです。繊維強化プラスチックの英語の略だそうです。
年代で言うならばミッドセンチュリー、つまり1950年代から90年頃までに作られたものをヴィンテージイームズと呼んでいます。
90年って最近ですよね。
実はヴィンテージと呼ばれるFRP素材はリサイクル時に環境に有害な物質を出すことから、90年頃になって一旦製造を中止しました。さすがアメリカ。

なので、それまでに作られたイームズシェルを一般的にヴィンテージと呼んでいます。
その後すぐに環境に害のないポリプロピレン製(PP製)に仕様変更し、今の現行品がそれになります。

ヴィンテージのイームズシェルのシールブラウン

ヴィンテージのイームズシェルのシールブラウン

当店でもヴィンテージはわずかに展示があります。
写真はヴィンテージの中でも2nd(セカンド)と呼ばれる1955年~70年代のもの。

ヴィンテージイームズシェル

ヴィンテージイームズ2nd ロゴが大文字

ハーマンミラーのロゴが全部大文字で、マウントの接着位置が8つあるタイプ。
カラーはいわゆるブラウンですが、シールブラウンという名前が正式かと。

現行のイームズファイバーシェル

現行のイームズファイバーシェル(FRP)

昨年(2014年)に環境に害のないFRPをハーマンミラーが開発しファイバーグラスの現行品が登場しました。
ハーマンミラー曰く、かなり苦労して開発したらしいです。時間も費用も。

現行品はヴィンテージよりも肉厚で硬い印象があります。ちょっとやそっとじゃ壊れなそう。
ちなみに、ヴィンテージは日常使いすると割れやマウント剥がれの可能性が高いので、できればインテリアとして飾る方メインと考えてもらった方が長持ちします。

現行のイームズファイバーシェルのエンボスロゴ

現行のイームズファイバーシェルのエンボスロゴ

エンボス(型押し)のロゴは全く異なりますね。現行はハーマンミラーロゴ、イームズオフィスロゴ、イームズのサインと、3つ。
また、マウント取付け部分はヴィンテージは単にフラットになっているだけなのに対し、現行は少し盛り上がっています。マウント剥がれの対策なんでしょうか。ファイバーも若干太くなったように思えます。

単に見た目を変えるという変化じゃないところが温故知新を感じてしまいます。
将来、PP製が4th、現行FRPが5thなんて呼ばれる日が来るかもしれないですね。
その頃僕はおじいちゃんかもしれないけど、この記事を誰か見つけてくれないかなぁ。と。

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