真紅( しんく)のイームズチェアは僕の憧れでした。1998年にvanillaを創業。当時はお店を始めたばかりで、中々自分用の椅子は買うことができませんでした。このイームズチェアは1990年代後半まで日本で販売されたグラスファイバー製のアップホルスター(張地)タイプ。この頃生地は国内で張られていて、座面のストックが無くなり次第販売終了、数十脚は販売したかな〜。この椅子が当店に入荷する最後の一脚でした。僕がイームズチェアを買うなら今でしょう!なんて自分の背中を押したのでしょう。
共に連れ添ってもうすぐ20年。実はこの椅子初めはクロームシルバーのエッフェルベースでした。その頃は日本サイズとでも言うのでしょうか、オリジナルサイズより2cmほど低い。どうも短足気味でバランスがよろしくありませんでしたが、座るとしっくり。今となってはレッグも取っておけば良かった!。現在は復刻されてないラウンジベースと併売されていたのを記憶してます。こちらは逆に2cmほど高いスペックとなってました。その後幾度となくビンテージの椅子が入荷してきましたが、この高さはそれ以降見たことがありませんでした。当時の価格は4万円台後半でした。
ただ挟み込んでいるだけの小さめのクリアなマウントと、DESIGNED BY CHARLES EAMESのロゴも当時の現行品だけのもの。真紅の生地はアレキサンダー・ジラードのホプサックレッド。紅一点とでもいいましょうか。華のある一脚です。
ズ〜と愛用しているこの椅子を見ていたら、ふと20年近く使ってる物って他にあるかな〜なんて考えてたら・・・。あったあった。現在84歳になる親父から僕が20代の頃に譲ってもらったラルフローレンのセーターとロレックスのオイスターパーペチュアル。トリッカーズのカントリーブーツとデゥニムのGパンは小遣いはたいて買いました。柳さんのストレーナ(ざる)も活躍してます。全部今でも愛用中。恥ずかしながら息子に撮ってもらった1枚。100kg相当の巨漢にイームズが悲鳴を上げる!!
一生物の定義とは、作り手のこだわりと物語がある。丈夫で壊れにくく使い勝手が良い。メンテナンスができる。そしてどの時代でもどんなところでもマッチする普遍性がある。
あ〜腹減った!ところで今日のランチは何?
古民家はとても寒く、思わずラーメンも追加!鹿沼の石川製麺所さんのラーメンは手軽に作れて美味い!あ〜今日も腹一杯食ってしまった。