ミッドセンチュリー期の名作椅子として知られるBKFチェア（バタフライチェア）。その独特なデザインやフォルムは、インテリアデザインにおいて特別な存在感を放っています。この記事ではBKFチェアの誕生や人気の秘密、座り心地などを解説していきます。

名作椅子としてのBKFチェア

ミッドセンチュリー期の名作椅子と名高いBKFチェア。その歴史は1938年までさかのぼります。さて、あのイームズ夫妻ともその人気は勝るとも劣らないものだったというBKFチェアはどのように誕生したのか？詳しく紐解いていきます。

歴史と誕生のルーツ

BKFチェアはイギリスのヨゼフ・フェンビィが1855年にデザインした木とイタリアンレザーで作られた特許も取得している折りたたみ式の椅子から、着想を得て発売されました。

BKFの名前の由来

BKFチェアはイギリスのアウトドアチェアからインスピレーションを受けた3人のアルゼンチンデザイナー、「Antonio・Bonet（アントニオ・ボネット）」「Juan・Kurchan（フアン・クルチャン）」「Jorge・Ferrari=Hardoy（ホルヘ・フェラーリ=ハードイ）」の頭文字を取り名付けられました。
実はあの20世紀を代表する建築家のル・コルビュジエの下で働いた経験を持つそうでが、このBKFチェアからはコルビュジェのカラーはあまり感じられませんよね。先ほどの折りたたみ椅子から、強いインスピレーションを受けたと感じ取れます。

若者から絶大な人気だったBKF

当時様々なメーカーから販売されていたというBKFチェア。キャンバス地などで安価なものだったことから若者を中心に絶大な人気を誇ったそうです。
なんと全盛期には500万台ものBKFチェアが売れたんだとか。その人気はあのイームズにも負けないほどだったそう。
当時はあのKnoll（ノル）社も販売していたそうですよ。
そのデザイン製の高さから MoMA （ニューヨーク近代美術館）にもコレクションされています。

一時のブームは去り、製造が終了したBKFチェアでしたが、スウェーデンのラムレザーなどの革の衣料メーカーとして創業したCUERO 社によって、2005年に最高級レザーを使ったBKFチェアを復活させました。

BKFチェアの座り心地を徹底検証

BKFチェアはデザインのみならず、その快適な座り心地の良さからも高い人気を誇っています。今回はBKFチェアの座り心地について、徹底的に検証していきます。

BKFチェアの座り方

まずBKFチェアは、下記写真のように斜めに座るのがおススメ。全身をBKFチェアにあずけることができ、ハンモックにのっているような、贅沢な座り心地を得ることができます。

実際に座ってみた感想

BKFチェアにに実際に座ってみました。
厚めの革を使っているので、適度な硬さがありますが、包み込まれるような感覚。背中やお尻が気持ちよくフィットし心地よい安心感がります。ずっと座っていたくなるような座り心地です。

背もたれの角度とサポート感

BKFチェアの背もたれはハイバックタイプなので、頭もサポートされ寛ぎ感がUPします。
オプションの専用ピローを使う事で、より快適なリラックスタイムを過ごすこともできますよ。

本革の魅力とBKFチェア

最高峰のイタリアンレザーを使用しているBKFチェア。本革は使い込むほどに味わい深くなり、独特の風合いと快適さが得られます。こちらでは、本革の魅力をたっぷり紹介していきます。

最高品質のイタリアレザー

スウェーデンの深い森の中にある、CUERO 社 により厳選されたレザーを使用しており、職人により1つ1つ、丁寧に加工された上質なものを使用。最高峰の素材を楽しむことができます。

手間のかかるなめし方法

BKFチェアは、化学薬品を使用しない植物から取れるタンニンでなめしされており、通常より手間のかかる方法で作られています。ベジタブルタンニンでなめされたレザーは、素材の風合いを強く感じることができ、使い込む事で深みと光沢が増してきます。

魅力的な経年変化

本革の魅力はなんといってもその「経年変化」ではないでしょうか。
たとえばファブリック地などは、使ううちに摩耗や擦り切れがでてきてしまい、劣化してしまう素材ですが、
本革は劣化することなく、時間をかけて身体に合った形になったり、艶が増し、味わい深くなったりなど、魅力が上がる素材なのです。

本革の耐久性

本革の魅力はエイジングのみならず、高い耐久性もあります。ここからからは本革の耐久性について焦点をあて、ご紹介していきます。

本革の特徴と利点

BKFチェアのシートには、上質な強さと耐久性を備えたサドルレザーという、最も厚手のレザーが使われています。（サドルレザーという言葉は、馬具のサドルに使われているところからきています）厚手のレザーは長期間にわたり使用しても破れにくく、摩耗にも強いという特性があるので、安心して永く愛用いただける素材です。
丈夫かつ風合いの変化も楽しめる、唯一無二の素材です。

日常のケアとメンテナンス

基本的には丈夫な素材ですが、日常的にメンテナンスを入れてあげる事で、より愛着を持ってご使用いただくことができます。基本的な手入れとしては柔らかい乾いた布でやさしく拭きあげ、年1～2回皮革専用クリームで保護を。

定期的なメンテナンスの重要性

熱や暑さに弱いので、できるだけ直射日光が当たらないようにし、またエアコンやストーブなどの冷暖房の近くには置かないよう注意してください。
BKFチェアは革本来の良さや、天然の味を大切にするための仕上げで加工しており、ほとんどコーティングされていません。シミになりやすく、汚れや耐水性に弱いですが、それも味わいの一つとしてお楽しみください。

BKFチェアおすすめクロスアイテム

BKFチェアの座り心地をアップさせるアイテムもご用意しています。合わせてお使いいただくことで、さらにリラックスタイムを楽しむことができます。BKFチェアと相性抜群のクロスアイテムをご紹介していきます。

高級感漂うシープスキン

シープスキンは天然の羊毛を使用したもので、自然な風合いと柔らかさが特徴です。
羊毛のふわふわとした触り心地は、他の素材では味わえない贅沢な感覚を得ることができます。羊毛は天然素材なので、夏は涼しく冬は暖かいという優れもの。一年を通して快適に使っていただけます。シープスキンを合わせると、座り心地も格段にアップしますし、なによりラグジュアリーで高級感あふれる雰囲気になるので、おススメです。
当店のお客様でも、BKFチェアと合わせて購入いただくことがとても多い商品です。

下記動画で、シープスキンのお手入れ方法についてご紹介。定期的なメンテナンスを行っていただくことで、快適にお使いいただけます。

より快適な座り心地へ！専用ピロー

BKFチェアのデザインにマッチするように設計された、専用ピローの使用もおススメです。頭部と首を優しくサポートし、リラックスして休息を取る際や仮眠をする際に、首への負担を減らし、優しくフィット。
快適な姿勢を保つことができます。

極上にする「もうひとつ」

FLYING GOOSE フラインググースオットマンは、ワンランク上の座り心地を得られるアイテムの一つです。
何度かこちらのブログでも紹介していますが、1人掛けラウンジチェアにはオットマンが絶対にマストです。座ったときのリラックス度が格段に変わりますし、スツールとして単体でも使える。こちらもぜひ合わせてゲットしてもらいたいです。

vanillaインスタライヴ内で、おススメクロスアイテムの紹介をしていますので、ぜひ動画でもご覧ください。

BKFチェアの魅力と選ばれる理由

ミッドセンチュリー期に生まれたBKFチェア、別名バタフライチェアは、シンプルかつ斬新なデザインで、インテリアファンに愛されてきました。その独特な形状と機能美は、今でも多くの人々を魅了しています。今回は、BKFチェアのデザインの魅力や、選ばれる理由を探っていきます。

デザインの魅力

BKFチェアは、シンプルさと美しさを兼ね備えたデザインが特徴です。金属製のフレームにレザーのシートを組み合わせた構造は、無駄のない洗練された美しさがあります。フレームとシートが一体となって、まるで蝶が羽を広げたようなエレガントなシルエットが魅力です。

座り心地の良さと機能性

BKFチェアはデザインのみならず、そのハンモックのような座り心地の良さでも高い人気を誇ります。座面が広く深いので、リラックスして座ることができ、身体全体を優しく包み込むような快適さが得られます。

デザインの美しさだけでなく、BKFチェアは機能性にも優れており、軽量な構造は、持ち運びやすく、どんな場所でも簡単に設置可能なので、アウトドアシーンなどでも活躍するのではないでしょうか。

耐久性の高さ

厚みのあるレザーは耐久性もとても高く、使い込むうちに使う人の身体に合わせて形状が変化するので、使い始めより座り心地が良くなっていきます。強靭な素材が徐々に柔らかくなっていく変化を楽しめるもの魅力です。

BKFチェアおすすめインテリアシーン

どんなスタイルの部屋にも溶け込むBKFの美しいシルエットは、リビングルームから書斎、さらにはアウトドアスペースまで、多彩なシーンで活躍します。今回は、BKFがある魅力的なインテリアシーンについてご紹介します。

リビングルームでの活用方法

BKFチェアのインパクトのあるデザインは、リビングのアクセントチェアとして最適です。通常のソファセットに一脚加えるだけで、部屋の印象が大きく変わり、お部屋の個性を出すことができます。

北欧の住まいによく見られるちょっとしたくつろぎスペース、「コージーコーナー」をつくることで、読書やリラックスタイムを楽しむことができます。チェアの前に小さなサイドテーブルを置き、お気に入りの本や飲み物を置いたり、足元にシープスキンラグやキリムラグなどを敷き、特別な空間を作り出すことができます。

アートピースのような存在感もあり、持ち運びも比較的しやすいので、暖炉前や、窓辺に移動して使うのもいいですよね。

書斎やオフィスでの利用術

堅くなりがりなオフィスや書斎スペースですが、仕事や勉強の合間にリラックスできるスペースを作ることは、集中力を維持するためにも大切だと思います。

BKFチェアを読書や休憩を取る場所として活用し、オンオフの切り替えをするのもおススメです。
こんな素敵なチェアがオフィスにあったら、モチベーションもあがりますよね。

アウトドアスペースでのリラックスタイム

アウトドアスペースは、日常の喧騒から離れ、自然の中でリラックスできる貴重なスペースです。持ち運びが簡単にできるBKFチェアは、お庭やテラスなどにもおススメのチェアです。休日や夕飯後の寛ぎ時間など、お気に入りの場所へBKFチェアを連れていき、その日の気分や天候に合わせてリラックスタイムを楽しむ、そんな贅沢な時間を過ごすのにピッタリです。

BKFチェア組立方法や保証について

組立式で搬入もラクなBKFチェアですが、コツをつかめば誰でも簡単に組み立ても可能です。
また購入後の保証についてやメンテナンス方法もご紹介していきます。

BKFチェアの組み立て手順を分かりやすく解説

コツをつかめば誰でも簡単！BKFチェアの組み立て方法を解説してきます。

分解された状態で外箱に入っています。
フレームのみ組立式で本革シートはフレームにかぶせるだけとなっています。

各パーツ一覧　（※注　小さいイモネジは現在8個入りとなっています）

フレームパーツは計4個。写真のように配置すると組立しやすいです

背面パーツAにシルバーのパーツをはめ、イモネジで仮止めします

この際、シルバーのパーツのネジ穴は裏側になるように取り付けてください。
ネジ穴を座面側に向けて取り付けてしまうと、使用するうちに本革にネジ穴が浮き上がってしまいます。

背面パーツAに側面パーツBとCをジョイントパーツとシルバーのパーツで連結していきます

ゴム製のジョイントパーツをはめる（奥までぎゅっといれます）

背面パーツと側面パーツを組み立てるとこんな形になります

前面パーツに残りのシルバーパーツを付けていきます

先ほど同様、シルバーパーツとゴムジョイントで背面パーツ側に連結していきます。（ゴムジョイントはしっかり押し込んでくださいね）

8か所すべてのイモネジを本締めしたら、フレームの完成です。（ここまできたらあともう少し！頑張りましょう！）

最後に本革シートをシルバーパーツに入れ込むようにかぶせれば完成です

完成です！背面パーツと全面パーツの連結時が、多少複雑でコツがいるかもしれませんが、日本語の説明書も付属しているので、おおよそ20～30分くらいで組み立てできると思います。もし組立がわからない場合などあれば、vanillaまでお気軽にお問合せください。

購入後の安心！BKFチェアの保証やメンテナンス

BKFチェアは正規販売店から購入いただくことで、購入後も手厚いアフターフォローをうけることができます。
保証は1年となり、通常のご使用で不具合があった際は、交換・修理が可能です。

またメンテナンスについては、日頃から柔らかい布でホコリと取っていただき、年に1、2度レザークリームで保護してください。定期的なメンテナンスを入れていただくことで、より永くご愛用いただける製品となっています。

いかがでしたでしょうか。BKFチェアは天然の素材ならではの表情を楽しめる唯一無二のソファです。
モダンなお部屋やアウトドア感があるお部屋など、様々なスタイルに不思議とマッチするので、飽きが来ず永く愛用いただけると思います。
ぜひ最初の一人掛け用パーソナルチェアはBKFチェアをご検討ください！