
vanillaのニイツマです。
2025年1月に登場したルイスポールセンのPH5リテイク(RETAKE)。先日のブログではお写真も1枚しかご用意ができておりませんでしたが、先日展示品が入荷しましたので改めてご紹介させていただきます。先日のブログではペール・ローズコレクションについても触れていますので、ぜひ合わせてご一読ください。
PH5リテイクが生まれた背景
PH5リテイクが生まれた背景は先日のブログでお話しした内容と重複しますが、製造時に細かい傷などが入ってしまい販売までできなかったものたちの塗装を剥がし、生まれ変わらせた仕様になります。いわばアップサイクルな取り組みで、PH5の製品寿命をより長くしていく取り組みですね。

実はこの取り組み自体は数年前から本国デンマーク限定で行われていたプロジェクト。家具を一世代で終わらせずに、祖父からお孫さんへ…と引き継いで使うデンマークの文化が垣間見える素敵なプロジェクトだと思います。

当時はヴィンテージ品などのアップサイクルも構想があったようですが、今のところ日本国内ではあくまでも製造時のイレギュラー品をアップサイクルしたものをお届けしています。
個性豊かなPH5リテイクの素材
PH5リテイクは他のPH5リテイクとは異なり塗装を剥がしているのでその素材が剥き出しになっています。PH5のシェードは基本的にアルミ素材ですが、一番下のボトムシェードはスティール素材を採用しています。このPH5リテイクも同じで、アルミとスティールの素材の違いから色味にも差が出やすいです。

また、塗装の剥がし方には差があるので、シェード表面に現れるその剥がした跡は同じものは一つとしてありません。個体別での差はもちろんですが、同じ個体の中でも部分部分で違いが見られます。
金属剥き出しとなるPH5リテイクですが、ボトムシェードのスティール部分は乾式潤滑剤でコーティングされています。注意したいのが、こちらの乾式潤滑剤は錆止めとは異なり、あくまでも使っていく中での経年変化を遅らせる役割となります。ゆっくりとエイジングを楽しみたい方は、定期的に乾式潤滑剤でお手入れをしてあげると良いと思います。

ただ、金属という素材の特性上、使っていくにつれ酸化はしていきます。アルミは錆びにくい金属ではありますが、使い方によっては数年後錆が出る可能性はありますし、エイジングは進んでいきます。

エイジングについては同じPH5の中でも真鍮モデル、銅モデルも経年変化をしていきますね。使い込むことで新品の時の輝きがくすんでいき表情を作りますが、PH5リテイクは最初からある程度の表情が楽しめるのもポイントです。エイジングや、シェードの表情という面では他のクラシック・ホワイトなどの塗装シリーズにはない楽しみ方といえます。
見た目とのギャップがあるあたたかい光
塗装を剥がしているのはシェードの外側だけでなく、もちろん内側も剥がされています。特に内側は特に光の反射をする部分ですが、点灯しているPH5リテイクを見上げると塗装の剥がした跡が豊かであたたかみある表情として楽しめます。

通常のPH5シリーズはシェードの内側はホワイトに塗装されています。均一に反射して照らす光はもちろん美しいですが、このPH5リテイクは美しさだけでなく、あたたかく親しみのある光が特徴です。

自然光で引き立つ個性
このPH5リテイクは自然光が当たる昼間もその個性が輝きます。陽の当たり方や影によってその表情がより豊かになり、アートのような存在感を放ちます。無機質なので合わせる場所を選びそうですが、植物などのグリーンとも相性はよく、素材のコントラストでメリハリが生まれます。


コンクリート打ちっぱなしやインダストリアルな空間に馴染ませるのもいいですが、せっかくの個性なのでその個性をより際立たせるのも楽しみ方の一つですね。

サスティナブルな取り組みから生まれたPH5リテイク。基本的に製造時のイレギュラー品のアップサイクルとなるので安定的な供給は読めませんが、PH5のデザインが続く限りはこのリテイクも生まれるチャンスはあると思います。
展示状況について
今回ご紹介したPH5リテイクはキナルバニラにて展示をしております(2025年2月10日現在)。個性豊かなPH5なので、まずは店頭で実物をご覧いただけたらと思います。注意点としては個体差がありますので、展示品と同じ見た目のものはお届けが難しい点ご了承ください。また、展示状況は常に変動いたしますので、最新の展示状況は各店舗までお問い合わせください。
この記事に登場した商品