vanillaのニイツマです。
6月15日〜20日で訪れたデンマークはコペンハーゲン。社長とニイツマの二人での海外出張の様子をご紹介していきます。今回のブログではルイスポールセン(Louis Poulsen)について、工場見学の様子をお伝えしていきますね。
海外出張の目的となった、「3days of design」についてはこちらのブログもご覧ください。
静かな田園風景に現れる、北欧照明の生まれる場所
今回見学させていただいたルイスポールセンの工場は、コペンハーゲンから約250km離れたVejen(ヴァイエン)にあります。地図で見るとコペンハーゲンからずっと西側でユトランド半島の南部に位置します。コペンハーゲンに戻るよりもドイツに向かった方が近いエリアです。コペンハーゲンの都会の街並みとは打って変わって道中も田舎の風景が流れていました。

最寄りの駅についてバス乗り場までの移動の間に周囲を見渡すと、ルイスポールセンの照明が。もちろんコペンハーゲンでも見かけることはありましたが、田舎に来てもやっぱりルイスポールセンが選ばれるのはさすがの認知度!と思いました。

最寄りのVejen駅 
トルボー ウォール
道中に見かけるルイスポールセンの照明を見ながら、工場見学への気持ちが高まっています。そしてコペンハーゲンを出て電車とバスを乗り継ぐこと約3時間。目的地のルイスポールセンの工場へ到着です。


ルイスポールセンの”ものづくりの原点”
早速内部をご紹介していきます。入ってすぐにはPH アーティチョークグラスが。個人的に初めて直接見ることができましたが、その美しさにしばらく見惚れてしまいました。定番のPH アーティチョークにはない透明感と神秘的な佇まいで、その大きさを感じさせずに柔らかい光を広げていました。こんな空間で仕事をしてみたいものです…。


ルイスポールセンはデンマーク国内でも世代を超えて認知されている人気のメーカーです。一般の家庭はもちろん、その古い歴史からデンマークの官邸や王室でも選ばれています。そんなデンマークで愛され続けるルイスポールセンの照明たちは、機械だけで作られるわけではなく人の手が入ることによって丁寧に作られています。

この工場では200人を超えるスタッフの方が働いているようで、機械では行き届かない細かい研磨や塗装作業、そして職人技が光る組立作業など想像以上の人の手が入っているのがわかります。

工場と聞くと少し雑多なイメージを持つかもしれませんが、ルイスポールセンの工場はとても整理整頓されていて、作業をするスタッフの方の動作一つをみても無駄はありません。ルイスポールセンの製品の品質のよさの理由が垣間見えました。
そして意外だなと思った点が、女性スタッフの多さです。もちろん力が必要な工程では男性が活躍していますが、今回の見学でご紹介いただいた中ではそのほとんどが女性スタッフでした。特に組立の工程では、女性の手の方が小さく細かい作業がしやすいそうです。




PH アーティチョークの組立の様子 
パテラの組立の様子
ちなみに組み上げる時間はサイズにもよりますが、写真左のPH アーティチョークで1時間ほど、写真右のパテラで30〜45分くらいで完成してしまうと聞いて驚き!これぞまさに職人技ですよね。
そしてこちらはへら絞り加工の様子。へら絞り加工は金属の板を旋盤に取り付けて、回転させながら”へら”と呼ばれる工具を押し当てながら形成していく加工です。へら絞りは職人が手作業で行う手絞りと、スピニングマシンを使う機械制御があります。ルイスポールセンではその両方でへら絞りを行っていました。

実際に手絞りの実演を見せていただきましたが、一枚の板があっという間にパーツの形に変わっていく様子は圧巻です。加工に使う”へら”もいくつか種類があり、加工するものの種類や大きさ、絞りの具合によって使い分けがされていました。


出来上がったものを見ると、これってプレス加工の方が早いのでは?と思ってしまいますが、プレス加工の場合はプレスするための金型がパーツごとで専用のものが必要になってきます。ですが、このへら絞りでは最低限の金型があれば加工ができるので初期投資も少なく済みます。また、ルイスポールセンの製品はシェードなど薄いものもあったりするので、その繊細な仕上げをするためにはこのへら絞りの方が優位性があります。
工場では製品の製造だけでなく、完成した製品の検査やお客様の手元に届くまでの間に起こりうる外部要因を想定したシミュレーションも行われています。そのすべてのお写真をご紹介することは難しいですが、光量の測定や日光・塩水の検査、温度と湿度(船便で輸送中の環境を想定)など本当に細かい項目で検査がされていました。

そして工場内のちょっとしたエリアでも当然ながらルイスポールセンの照明が使われています。お家やカフェなどではなく、工場内で使いこなされているルイスポールセンの製品はなんだか新鮮でした。
いかがでしたでしょうか?今回のブログではルイスポールセンの工場見学の様子をご紹介させていただきました。ここではご紹介できない内容はもっとありますが、少しでも見学の様子を味わっていただけたら嬉しいです。
最後はお昼をいただく際に入った社員食堂とお昼のメニューで終わりとさせていただきます。

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