イームズハウスのエクステリア
「イームズ」と言えばミッドセンチュリーを象徴する、いえ、もはやインテリアの定番とも言えるキーワードになっていると思います。
イームズチェアはどんなインテリア誌にも登場し、ミッドセンチュリーだけでは括れないアイテムとなりました。
冒頭のモンステラの写真は、普段はフィーチャーされないイームズハウスの裏側にあったもの。今回はイームズハウスのエクステリアについての記事です。
イームズというワードは有名になり過ぎて、イスの名前だと思っている方も多いようです。間違いではありませんが、正確にはデザイナーの名前(名字)です。
チャールズ&レイ・イームズ
写真の男性がチャールズ・イームズ。
女性が奥さんのレイ・イームズ。
彼らが住んでいた家はイームズハウスとして世界中のファンが訪れる観光地のようになっています。
今回はよく見る正面の写真ではなく、いわゆるエクステリアをご紹介します。
ちょっと古いですが、2012年のハーマンミラー本社&イームズハウスツアーの写真をまた使って。
まず、イームズハウス自体は南東を向いています。
ハウスの目の前には太いユーカリの木がドーンと立っており、正面の庭の縁にも樹木が密集しているため、サンタモニカのロングビーチはほどよく隠された状態。
また、イームズハウスは斜面に建てられています。
多分、更地の状態だったらここに家を建てようと思う人は少ないかも(笑)
生い茂ったユーカリの葉のおかげでgoogleの衛星写真でもハウスを見つけることができません。ちょうどいい日除けにもなっているようです。
そして、裏側には細い道があり、建物沿いには鉢植えのグリーンがたくさん。レイはガーデニングが好きだったようです!
背景の青い壁。イームズハウスっぽさが見られますね。
これはイームズハウス裏の外壁。2階の床あたりの高さです。
イームズハウスは斜面を平らにせず、少し削って建物で土留めをしているような状態で建てられています。
なので、正面と裏側では地面の高さに2m以上の高低差があります。
冒頭のカッコいいモンステラ。
年中温暖なこの地では、普通に外でもぐんぐん伸びるようです。日本では室内で大事に育てられますが、元々かなり生命力の強いグリーンなので、東北より南ならベランダでも越冬できるはずです!
よく見るとわかりますが、ユーカリの木の間にクモの巣が。
この時、ここを管理するスタッフのキャサリンさんが「スパイダーマンが○■※△・・・」とアメリカンジョークを発していました。
もちろん、爆笑しましたよ 僕は。
建物沿いにはレンガと玉石と枕木が。
ここだけ見ると日本のホームセンターで揃うものばかり。
でもあまり見かけない使い方ですね。
日本が大好きだった夫妻が、来日した際どこかの庭で見て真似したのかも?
実はイームズハウスは、管理するスタッフから室内を撮らないように注意されます。
夫妻のプライバシーを守るためとのこと。
そう言われたら文句は言えません。だから中がバッチリ写った写真が少ないのですが、上の写真は唯一床を撮ったもの。
東側の棟だったと思います。
昔の学校などによくあったパーケットフローリング。
普通のフローリングは長い材を組み合わせていきますが、これは同じ長さの木片を規則正しく並べたもの。
寄木張りとも言いますが、その中でも最もシンプルな組み方です。ヨーロッパ調のヘリンボーンもパーケットの一種ですね。
最近はパーケットフローリングの人気が高まっているらしく、空間のアクセントに選ぶ施主さんも多いとか。
実はこのツアーの時、僕もマイホームの計画中でした。
検討していた土地が傾斜地で、本当にこんな土地でいいのかと悩んでいたタイミングで、夢のイームズハウス訪問となりました。
その影響はかなり大きかったです!
自分の中の常識が実はそんなに重要ではないと気づかされたような、そんな体験となりました。
悩んだ時は2歩3歩下がって、もっと広い視野で見てみると違った答えが見つかるかもしれませんね!
そして今、この写真を見ながら自邸の庭をどうイジろうか模索中です。