前回から引き続き「Kチェア風のソファ」と本物のKチェアの比較第2弾です!
前回まではサイズ感などザックリとした内容まででしたが、今回は更に細かなポイントまで見ていきたいと思います。
細かく見ていくと気になるポイントがちらほら見えてきました。
【細かな作りの再現度も高いのか?】
では実際に細かなディテールを比較してみましょう。
まずはアーム。
ソファAはアームが完全にフラットなのに対し、カリモク60 Kチェアは全体的にアールが掛かっています。
木の質感はKチェアの方はウレタン塗装が施されており表面がツルッとしていますが、木目や導管がよく見えますしアームに触れた際のホールド感も心地いいです。
一方でソファAはKチェアと比較するとマットでサラリとした手触りは良いのですが、角々とした形なのでアームが手に収まると言った感覚は味わえません。
全体的に見ると、ソファAのアームトップは若干丸みを帯びて作られていますが、ほぼ全て角が立った状態です。
これは恐らく木材を切り出し、ほぼそのまま使うことでコストダウンに繋げているのかもしれません。
Kチェアは全てがアームトップと同様に丸みを帯びて仕上げられています。肌触りはもちろんですが、見た目にも手が込んだ作りであることを感じます。
良いものをそっくりに真似て安く作ろうとしたソファAと、良いものを出来るだけ安く作ろうとしたKチェアでは最初の家具を作るということへの情熱から差があるのかもしれません。
【張り地はどちらが優れているのか?】
では次に張り地を見てみます。
触れた質感はKチェアよりもソファAの方がサラリとした手触りが心地良い印象も受けました。
KチェアもソファAもPVCと言われる合成皮革を使っていますが、ソファAにはPVC生地にバイキャスト加工と言われるPVC表面にポリウレタン樹脂塗装をして厚い光沢を出し高級感を持たせる加工が施されているそうです。
加工することによってキズや汚れには強くなるものの、通常のPVCよりも滑りやすくなるといったデメリットもあります。
ソファAは深めのシボが見受けられますがKチェアは使い込んだ革のようなつるっとした浅めのシボ加工が施されています。
個人的には触れ心地はソファAがサラリとしているので若干好印象ではありました。
ですがビジュアル的に見てKチェアの方が使い込んだ本革のようなツルッとした質感と、使い込まれてシワが入り込んだ本革のようなシボが好印象で、ソファAの方がより光り方にビニール感が強く出ているような気がしました。
この張り地を見ていた時にどうしても気になったポイントがまた一つ。
【高級感があるのはどっち?】
ソファの角の仕上げです。
Kチェアは座面と背もたれの角につなぎ目の無いキレイな仕上げですが、ソファAは座面の両角、背もたれの両角全てにつなぎ目が出ています。
つなぎ目が見えるのは決して悪いことではありませんが、つなぎ目にしわが寄ってしまい仕上げの粗さが目につきました。
そしてさらに外観での大きな違いは後ろ姿です。
ソファは必ずしも部屋の中で背もたれが壁側になるとは限りません。
空間の真ん中にレイアウトして使われる方も少なくないので、後ろ姿の美しさも重要視しなければなりません。
Kチェアの背もたれの後ろには太鼓鋲が打ち込まれ、高級感やヴィンテージ感が感じられますね。
ソファAには特に何も加工がされていないので良くも悪くも特に印象に残らないと言った感覚でしょうか。
今回はKチェア風のソファと本物のカリモク60 Kチェアの細かなディテールを比較してみました。
さて、いよいよ次回は座り心地を検証してみたいと思います。
カリモク60風ソファとKチェアの違いを比較してみました−第3弾はこちら
前回までの記事はこちらから!
カリモク60風ソファとKチェアの違いを比較してみました−第1弾はこちら