vanillaのムラカミです。
先日、ハーマンミラージャパンにてイベントがあり参加してきました。
その際、スタイリングアワードという企画がありまして、つまりはスタイリングを競いましょう的なことです。アジア諸国の名店が集まり、非常に刺激を受ける時間となりました。

スタイリングアワードとは、任意にテーマを設定し、ハーマンミラー製品を６割以上使ったインテリアスタイリングを行い、それを写真でプレゼンするという内容です。実は今回で２回目。

アジア諸国から有名店が集まるわけです。
まぁレベルが高い高い。各店のVMD（ブイエムディー）を担当する方々の実力を拝見させていただきました。

VMDとは、「バニラの ムラカミ です」の略です。

すみません！
本当は、ビジュアル マーチャン ダイジングの略です。
よくアパレル業界で使われていますが、ちょっと説明が難しいので、ここでは「視覚的なプロモーション」とだけにとどめます。
実は僕もよくわかっていないかも汗

ということで、まともにやっても勝てるわけがないので、今回はとてもとてもニッチなテーマを設けました。
それが「イームズの日本の隠れ家」です。

vanilla utsunomiyaの店内にあるコンテナを使いました。

vanilla utsunomiyaのコンテナ

普段はスモールオフィス的な展示で、ワークスペースを演出している小さなコンテナ。
これをイームズの隠れ家と見立ててスタイリングしてみました。
もちろん、実際には日本にイームズの隠れ家なんてありません。

イームズの日本の隠れ家というテーマ

結果、こんな感じです。

チャールズ・イームズは盆栽が好きなはず！
という、とても身勝手な設定をして、かなり和風な個室を再現。
絶対にカブることはない、インパクト重視な戦略です。
多分、ハーマンミラー製品も６割くらいあるでしょう。

イームズがLCWに座ってどこを剪定しようか迷っている、そんなシーンを妄想しながら。
琉球畳がちょっと見えづらいですが、ネルソンのプラットフォームベンチが畳によく合うんです。
また、バブルランプも。
現在バブルランプはハーマンミラー製品となり、僕自身もとても好きなアイテムです。

イームズの隠れ家　別アングル

イームズの隠れ家　俯瞰

よ〜く見ると、ケメックスにコーヒーが入っていないとか、白木の状態の三春駒とか、畳の下にラグ敷くかなど、いろいろ気になると思いますが、ここではリアルかどうかは必要なく、商品の新しい見え方や、デザイナー自身の個性に興味を持つキッカケになればと思いながらやっています。

実際にイームズは日本好きでした。
イームズハウスにイサム・ノグチやチャーリー・チャップリンを招き、LTRを使って和食会を開いたというのは有名な話。
すきやきをやったとか？

盆栽の美しさ

幼少のころは意味不明だった盆栽！
野球少年がボールで盆栽を壊して雷オヤジに怒られるイメージしかありませんでした。
が、自然の持つ力強さ、不完全さ、アシンメトリー、儚さ、健気さ。
いつの間にかそんなことに心惹かれるお歳頃になってしまったようです。笑

盆栽とモビールの美

vitraのラインナップにあるイームズモビール。これもなんだか和の雰囲気がありとても惹かれています。

残念ならが盆栽は店内では育たないのでお借りしたもの。すでにお返ししましたが、まぁ、良い盆栽でした。
今でもこの展示は宇都宮vanilla内にあります。

と、足を止めて『なんだコレ？』
と思っていただくスタイリングをしてみたわけですが、他店さんの内容は圧巻でした。
素直に憧れを感じるものばかりで、あれがVMDかと勉強になりました。

僕は楽しめたので満足していますが、海外のショップの方はvanillaって変なショップ　と思ったかも汗
コンテナだけではあまりにも寂しいので、一応こんな空間も作りました。

マルニとハーマンミラー

マルニとイームズ

ちょっとゴチャっとしていますが、一応若いデザイナーとアーティストの夫婦が住む空間をイメージしています。
ハーマンミラーの持つミッドセンチュリー感を薄め、マルニの無垢家具の心地よさを合わせることで、ハーアンミラーアイテムの新たな魅力が伝わるかなと。
正直、同業者の方に見られると恥ずかしいくらい未熟だと思っています笑

すきなものをすきなように見せる個の嗜好も大切にしつつ、本来持つべきスキルも身につけていかなければ！
そう思った次第です。