イームズチェアを40代半ばのショップスタッフはどう見る
スタッフ
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最近、オリジナル商品や新商品、限定品について書くことが多くなりました。今を伝えたいからでしょうね。
久しぶりにvanillaの原点でもあるイームズチェアについて書きたいなと思いペンを、いや、ホームポジションをとってみました。

イームズチェアを目と心で見てみる
イームズチェアを思い出と共に眺める 決してヤンチャなオジさんではない

皆さんはイームズチェアをお持ちでしょうか?

数えてみたら、我が家には6脚あります。内1脚がヴィンテージシェルのクリムゾン(真っ赤)、1脚がDCMウォルナット。
自慢ではなく、本当に好きであることを伝えたいだけ。ちなみに、全部vanillaで買いました。元お客様です。笑

赤いイームズはアクセントに最適
赤いイームズはアクセントに最適

20代半ばでイームズを知り、30代でイームズを販売する人に。
そしていつの間にか40代半ばになり、今でもイームズの販売に関わっています。販売するというより、イームズの価値を伝える仕事だと思っています。惚れてしまった者の使命のような。

この流線美
この流線美 匹敵するのはチューリップチェアかパントンチェアか

先日、古い知人とLINEで繋がりました。前職の年上の後輩。
彼女は僕がまだイームズを知らない頃、イームズに夢中な日々を送っていたそうです。そんな初耳情報を聞いてちょっと悔しささえ感じました。

持っている持っていないの話ではなく、いつから知ってるかだけの話ですよ!笑
そこからマウントを取られ(イームズチェアのマウントではなく優位に立たれたという意味のマウントです笑)、当時の情熱や私の方が好きだから感を語られました。

悔しいけどめちゃくちゃドキドキさせられましたね。笑
今はないショップの話から、今でもあるショップの話。当時仲が良かった店員さんの話など。僕も時々「この間その方と会ったよ〜」なんて、大人げない反撃をしてみたり。
イームズは一世を風靡したアイドル並にオジさんとオバ… 淑女を熱くするようです。

イームズを知ってから約20年が経過。現在40代半ば。

いまだにイームズチェアのシルエットにはうっとりさせられます。DCMやラウンジチェアにも。
若い頃はただただ「オシャレ」としか表現できませんでしたが、今の僕が思うイームズは「ダサかわのパイオニア」。

類を見ないシルエットの美しさ
類を見ないシルエットの美しさ

あくまでもで個人的主観であり、落としているつもりは全くありません。
僕にとっての「ダサ」は、「今時じゃない」という意味。

若い世代からはカワイイとかオシャレとか言われ、おじさん達には熱く語られるイームズチェア。
もっと洗練されたデザインはたくさんあるのに、どうしてイームズチェアは飽きられないのか。リアルで綺麗なアニメが話題になる中、トムとジェリーも好き。そんな感覚に似ているかも。

クリムゾンのヴィンテージイームズHベース
クリムゾンのヴィンテージイームズHベース

単に古くて有名だからではなく、当時の楽しかった思い出や未熟さなどの懐古の念がフィルターになっているのかもしれません。きっと、一回りも二回りも魅力的に見えているはず。

そんなイームズチェアを自宅で一緒に見ている我が子供達。
大人になってインテリアに興味を持ち始めた時、高い確率でイームズチェアに懐かしさや誇りを感じてくれるはず。べつに買わなくていいし、好きにならなくてもいいけど、物の価値はちゃんと伝えたいと思っています。

鼻水を垂らされたのも良い思い出
よだれや鼻水を垂らされたのも良い思い出

20年前は流行、20年続けば超が付く定番。まるでシーラカンス。昨今誕生したものが20年後どれくらい残っていることか。
もし、イームズチェアが今年誕生したとしても、僕は衝撃を受けたと思います。
実際は70年前に誕生という、この圧倒的な驚きをどう表現していいのか。誰かこの感情に名前をください。

そういえばカリモク60ももうすぐ20年です。ついに21世紀生まれのシーラカンスが誕生するカウントダウンが始まりました!

一見華奢に見えるが安定感抜群のベース
一見華奢に見えるが安定感抜群のベース

良く見る=普通でつまらない

いや、ちょっと待ってください。
街で良く見るのは、支持され選ばれている証拠です。しかも、それらを選ぶ人たちは何らかのプロです。そして間違いなくめっちゃこだわりのある人。多くのプロが同じものを選ぶということは実はめちゃくちゃ凄いことですよ。


僕の中でイームズチェアは、色褪せないインテリアのアイコン的存在と言えます。単に座るため道具ではなく、物の価値やデザインについて知ることになった、人生においてとても重要な存在。 ちょっと盛り過ぎかな。笑

もちろん他にも名作はたくさん存在し、それぞれにいろんな思いや価値を感じていますので、優劣をつけるのはとても難しいです。でも、そんな風に家具を愛せるのは、イームズチェアがキッカケだと感じています。

熱苦しいのでこの辺で。

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