本革のハンモックとも言えるパーソナルラウンジチェアの「BKFチェア」を使ってみました
ハンモックと言うと、それだけで快適な景色が目に浮かびませんか?
海辺で、森の中で、アウトドアシーンの贅沢な空間を想像してしまう「ハンモック」
近年ではそんな快適さが部屋でも楽しめるようにと、室内でも使えるサイズのものも販売されているほど。
ソファなどでは得られないあの独特な宙に浮いたような感覚の座り心地は非常に魅力的です。
そんなハンモックの快適さもありながら、本革という男ゴコロくすぐる魅力を持った椅子が「BKFチェア」
蝶が羽を広げたような形にも見えることから「バタフライチェア 」という愛称でも知られ、MARIPOSA(マリポサ)という名前も、スウェーデンではBKFチェアが生まれたアルゼンチンにちなんでスペイン語で蝶を意味する名称がつけられています。
画像を見た瞬間に「どこかで見たことのあるデザイン」と思った方も少なくないことでしょう。
それもそのはず。実際にテレビや映画、雑誌などのワンシーンにも映っていたなんてこともあるほどです。
そもそもBKFチェアの元になったデザインは1938年に発表され、1950から60年代のいわゆるミッドセンチュリーの時代にかけては特に若者たちから支持を受けました。
その人気は絶大で500万脚ほど製造されるなどあの「イームズ夫妻」にも劣らないものだったそう。
構造はとてもシンプルで、X型をした4つの支柱と鈍く光り輝くスチール製の留め具を組立て、革をかぶせるだけ。
なのに出来上がったシルエットは曲線と直線が織り混ざった複雑なデザイン、さらに肉厚な本革の高級感も相まってどこか目を惹かれてしまう。
BKFチェアに使われている革は、革の中でも最も程度の良い厳選されたもの(フルグレインレザー)。
天然の革を使用するということは、牛が生きていた証でもある傷跡やシミ、虫刺されの痕などが見受けられるのが普通ですが、BKFチェアに使用される革はそういった部分が含まれないように厳選されています。
化学薬品を使用しない植物から取れるタンニンでなめし(乾燥や劣化を防ぐ革の加工)ているので、革本来の質感をそのままに感じることができるだけでなく、使い込むほどに風合いが増す経年変化を楽しむことのできる革に仕上がっています。
もちろんいくら厳選した革を使用しているといっても、牛が生前に残した傷やシワ、血筋の跡などナチュラルマークと呼ばれるものが見受けられる場合があります。
また、同じ1枚の革でも部位によっては繊維の密度や厚さが異なるために染めムラが出ることも。染めの行程は革の程度によって2つとして同じものは存在しません。1点1点個体差があり、それぞれの味としてお楽しみいただけるはずです。
BKFチェアはこの独特なビジュアルのほかにも画像だけでは伝わらない魅力があります。
実際に座ってみると、せり出した背もたれが周りの音を軽減させ、ゆりかごのようにたわんだ革が優しく体を受け止めてくれます。
座った瞬間に思わず声が漏れ出てしまうほどの快適さは、今こうして読んでいただいているあなたに座っていただけないことがとても心苦しく感じるほどの座り心地。
シートになる革は非常に大きいので、様々な座り方が可能なのも魅力的です。
スタンダードにまっすぐに座ってみてもいいですし、
片足を上げてみたり、
あぐらをかいてみたり
斜めに座って片足をあげて座ってみたり
そして意外とオススメなのがカリモク60のオットマンを組み合わせた座り方
脚をオットマンに載せることでより一層快適さが増します。
BKFチェアに腰掛けながら音楽を聴いたり、読書をしたりと趣味の時間を楽しめばいつもより没頭してしまうことでしょう。
兎にも角にも座ってみるとこの快適さは形容し難く、絶対にオススメしたくなること間違いなしです。
本革と黒の線が細いロッドが織りなす絶妙な美しさは、北欧からミッドセンチュリーまで合わせやすいデザイン性を持っています。