皆さんは「くるみボタン」ってご存知でしょうか。
胡桃(くるみ)の素材でできたボタンのことでは無くて、ボタンの表面を布や革などで包み込んだボタンのことなんです。
「包む(くるむ)=包み(くるみ)」ですね。
このくるみボタンを使ったソファは一般的に「ボタンソファ」と呼ばれているようです。
当店でも人気のカリモク60のソファ Kチェアもいわゆるボタンソファと言えます。
今回はKチェアをより魅力的に見せているくるみボタンにスポットを当ててみたいと思います。
このくるみボタンにはそもそもどんな意味があるのか。
ソファに取り付けられるくるみボタンの多くはソファの中にあるクッションやウレタンのズレを防止すると言った機能的な意味合いがあります。
それと同時にボタンをつけることで見た目にも「レトロ感やビンテージ感、重厚感や高級感」が生まれます。
では実際カリモク60 Kチェアにくるみボタンがなかったら?
そんな画像が無いので想像するしか無いのですが、いかがでしょう?
すっきりとした印象は受けますが、表情がなく普通のソファになってしまった気がします。
しかもカリモク60 Kチェアの場合、座面と背もたれにはステッチが施してありステッチが交差する点にくるみボタンが取り付けられています。
ステッチはそのままにくるみボタンが付けられていなかったら。
おそらくですが今のKチェアのように部分部分による陰影が生まれず、継ぎ接ぎのような見た目になってかっこ悪くなってしまう気がします。
くるみボタンが取り付けられることによって陰影ができ立体感が生まれることで、存在感が増すのだと思います。
また単に存在感が出るだけでなく、ステッチと全体のフォルムデザインとくるみボタンがマッチすることによってKチェアの持ち味であるレトロ感を醸し出しているのです。
実際、カリモク60のソファKチェアを検討される方の多くは好きなインテリアのテイストをお持ちの場合も多いように感じます。
「レトロ、ビンテージ、カフェ、北欧」と言ったところでしょうか。
カリモク60のテーマには「ロングライフ」が掲げられています。
Kチェアは誕生から50年以上も経過しているソファなのですが、大きなデザインの変更なども無く未だに多くの方から支持されています。
50年以上も前のデザインのままですから必然的に「レトロ感」は漂います。
ですがここで普通のソファとKチェアが大きく異なるのは、「ただ古っぽい、古くさい」のでは無く現代にもマッチする普遍的なデザインだからこそ今でも多くの方から支持されているのです。
ちなみに裏話になりますが、実はKチェアのクッション材は昔よりも性質が向上しているので張り地の中でクッション材がずれることはありません。
だから本来で言えばKチェアにはくるみボタンがなくても問題はないそうです。
ですがデザイン的な面と、Kチェアブラックのような合皮の場合は着座時に滑ってしまうのを防止するためにつけられているのだそうです。
これもカリモク60ならではのユーザーの方への思いがあればこそですね。
しかもこのくるみボタンには実は隠された工夫が施されています。
洋服などのいわゆる普通のボタンって糸でくくりつけてあって、引っ張ったり長く使っていたりすると紐が切れてしまうことがありますよね。
でもカリモク60のくるみボタンは糸が切れないようにボタン内部に回転機能が付いています。
つまりボタンが回転してもボタンを縛っている糸の部分がよじれないようにして、糸の負担を軽減するようにしているのです。
さて今回はKチェアのくるみボタンについて解説してきました。
また別の機会でKチェアの魅力について紐解いてみたいと思います。