826STANDARD UNITのドアとツマミのプチ進化
vanillaのムラカミです。
組み合わせ自在なユニット家具、826STANDARD UNITのドアボックスのドアとアルミのツマミがわずかに進化しました。品質と価格の安定のために。今回は価格は変更していません!
ものづくりって本当に難しいですね。
毎日勉強させられています。
量産だけど手作り感もある。
826STANDARDは、工業製品(industrial product)と工芸(craft)の性質を持ったブランドとも言えます。
職人さん様々です!
さて、826STANDARD UNITのボックスですが、ドアのブラックの塗装をマットにしました。
と言いましても、初回ロットは三分ツヤ(サンブツヤ)で、今回は全消し(ゼンケシ)です。
なんのこっちゃ?ですよね。
これは塗装の専門用語となります。
塗装の仕上げでツヤが最高にある状態を、鏡面仕上げとか全ツヤと言います。
ピアノの黒い塗装なんかが想像しやすいと思います。
どれだけ光を反射するか、どれだけハッキリ映り込むかとなります。
ツヤがなくなるほど光の反射がボヤッとなり、映り込みも何が映っているかわからなくなります。
これが新しくなったドアボックスです。
ほとんどツヤがなく、マットです。なぜこうしたのかと言いますと、品質とコストの安定のためです。
一般的にブラック塗装はツヤがあるほど高い技術が必要となり、ゴミが極端に少ない環境での作業が欠かせなくなります。ゴミが混入するとすごく目立つからです。
ツヤの強い順に、
全ツヤ > 七分ツヤ> 五分ツヤ> 三分ツヤ> ツヤなし(全消し)
となります。
826STANDARDは超高級品ではなく、できるだけ多くの方に使っていただくためにコストを抑えたデザイン家具を目指しています。
そのため、当初からあまり強いツヤは目指しておらず、スタートから三分ツヤでした。
が、三分ツヤでもブラックの場合は個体差のある木に対して仕上がりの品質を一定に保つのは難しいようです。
もちろん、できないわけではありません。
そこにコストをかけるかどうかの話です。
冷静に考え、三分ツヤじゃないと成立しないデザインではないため、品質とコストの安定を取って全消しに変更しました。
最終的に、木 本来の木目がうっすら見えるようになり、良い意味で古さや質感が加わったと思います。
また、アルミのツマミ(取手)についても少しリニューアルがあります。
アルミのツマミは逆に、初回のロットよりもツヤ強くなりました!
そう、ドアの塗装とは逆です。
写真の左が新しいツマミです。この仕様からツマミ単品の販売もスタートしています。
以前の記事でDIY用におすすめするツマミの魅力について書いてから少し時間がかかってしまったのはこのリニューアルが絡んでいたためです。
スミマセン。
金属に関しては研磨してツヤの具合を調整するので、むしろツヤがあった方が仕上がりが安定します。
当初はしばらく使い込んだような、ユーズド感のあるマットな仕上げでしたが、実は全く同じ状態に仕上げることが難しく、塗装と同様に、できないこともないけどコストが… なんです。
ジーパンのユーズド加工が全く同じ常にならないのと同じです。
ある程度ツヤがあった方が仕上がりが安定する。
また、新しいツヤなしのドアに付けることを考えると、このツマミのツヤはとても相性が良いものです。
もちろん、変更前のツヤありのドアにツヤなしのツマミというバランスをとっていたので、両方逆になったと考えるととても好都合でした。
アルミは柔らかい金属なので、使っているうちに傷が増え、いい感じにツヤ消しに変化してくるでしょう。
こんな感じで、自社ブランドに関してはデザインと品質とコストのバランスをコントロールできるのがメリットであり、とても難しいことでもあります。
今後とも826STANDARDをよろしくお願いします!
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