カリモク60Kチェア
村上 博

カリモク60の販売に関わってかれこれ17年。
特にKチェアは数えきれないほどのご注文をいただきました。本当にありがとうございます。

そんな超超ロングセラーアイテムの宿命は、定番という冠と共に、「見慣れたモノ」という表現をされがち。
僕らもずっと新鮮な気持ちがあるかと言われれば、やはり見慣れた感の方が勝ってしまいます。それでもあらゆる角度から見てKチェアを超える似たようなソファは見つからないのも事実だと思います。

そんなKチェアについて、実はつい最近とても印象的なことが起こりました。


「お父さんがカリモク60のKチェアの1シーターブラックってやつを買おうとしているよ!」

と、妹からLINEで知らされました。父は70歳過ぎ。
もちろん、「ちょっと待ったーーー!」っと妹に連絡し、僕がプレゼントすることにしました。

年代を問わず魅せられるカリモク60Kチェアの色気
年代を問わず魅せられるカリモク60Kチェアの色気

僕の父は堅実で厳しい人でした。
「物は見た目じゃなく品質や性能で、中身で選べ。それが健全な選択だ」と口癖のように言っていました。

「将来は公務員になれ、車は国産車のディーゼルがいい、貯金をしろ!贅沢をするな!」何度聞かされてきたことか。
何一つ守っていない僕はとてつもない親不孝者なのかもしれません。自分が親になると、子供にいろいろ言いたくなるものです。今になって父の言葉は有り難かったとしみじみと感じます。


ところが、現役を引退し年金生活になった途端、父の中でピンと張った何かが切れたように考え方が大きく変わった感じがしました。

突然カヌーを買ったと思えば、次に帰省した時は車庫にボートがあったり。汗
キャンプ道具は増える一方。肉や魚を焼くグリル(?)を手作りしてしまったり。(それで焼いた豚バラブロックを塩コショウだけで食べるのが超絶美味しい!)

たぶん、元々アクティブな人だったのだろうと思います。何かに押さえつけられて苦労してきたのだと。

そんな父がカリモク60Kチェアがほしい と。

とうとうインテリアにまで興味を持ち始めたのか。なんて呆れ顔をしながらも、僕は内心とても嬉しく思いました。実はその半年くらい前にもゴブレットマグが欲しいと呟いていたと母から聞き、プレゼントしました。

見た目やデザインで物を選ぶな 

そう言っていた父が選んだカリモク60のKチェア。
vanillaのホームページを見たかどうかはわからないけど、おそらく父はカリモク60をそこまで熟知しておらず、見た目と品質の両立を感じ取ったのだと思います。いや、むしろデザインが好きだったのかも。
実は父は書道の師範代。地道な努力の先に表現される書は素人の僕が見てもバランスが良く美しい書。一字一字が美しく心地よい形。Kチェアにもどこか通づるものがあったのかもしれない。

カリモク60の普遍性は偉大
カリモク60の普遍性は偉大

妹のLINEから始まった僕の心の大きな揺れ。ずっと意見が合わないと思っていたけれど、さんざん見てきたカリモク60Kチェアが繋いでくれたと感じました。
今までカリモク60Kチェアの何を見てきたんだろう。誕生から半世紀を経たプロダクトには、人を魅了し人を繋ぐ凄い魅力が備わっているようです。

カリモク60Kチェアを懐かしいと感じる人、モダンだと感じる人、和風だと感じる人、ミッドセンチュリーだと感じる人、北欧にも合うと感じる人。
あまりにも毎日見すぎたあまり、スタイルや年代を超えた普遍性という、なかなか真似できない魅力に改めて気付かされた次第です。

今、カリモク60を検討中の方、その選択は言葉にできない替え難い魅力を手に入れることに等しいかもしれません。

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