カリモク60 ソファの人気ツートップといえば、「Kチェア」と「ロビーチェア」。
カリモク60の製品をご検討中の方はどちらのソファにしようか迷われている方も多いと思います。カリモク60の販売歴15年の私(オクザワ)が、その違いを詳しくご紹介します。
デザインや耐久性、座り心地の違いについて、どちらが自分に合うかを見極めるための情報をごたっぷり紹介。
さあ、あなたにぴったりのソファを見つけましょう!
- Kチェアとロビーチェアの歴史や誕生の背景
- 原点となる商品の誕生
- 歴史や誕生の背景を探る
- カリモク60の誕生
- Kチェアとロビーチェアのサイズ比較
- シートの幅と奥行き
- 背もたれの高さの比較
- おススメのコーディネート
- どっちが快適? Kチェア vs ロビーチェア 座り心地比較
- シートの深さと構造について
- シートの耐久性
- 交換パーツや修理について
- デザインの比較とバリエーション
- デザインの比較
- バリエーションやカラーの違い
- 配送方法や納期について
- カリモク60販売歴15年のスタッフ が提案するタイプ別おススメアイテム
- Kチェアがおススメの部屋やタイプ
- ロビーチェアがおススメの部屋がタイプ
- まとめ
- カリモク60製品を正規販売店vanillaで買うメリットとは
- vanilla独自のサービス
- 便利な専用アイテムや商品
- 安心のアフターフォローサービス
Kチェアとロビーチェアの歴史や誕生の背景
カリモク家具は1942年(昭和17年)に愛知県刈谷市で創業。太平洋戦争のこの時期、軍需工場の下請けで銃剣把手など軍需品の製造に携わっていました。下請けの企業からどんな風に「Kチェア」や「ロビーチェア」が生まれたのか?その歴史を紐解いていきます。
歴史や誕生の背景を探る
終戦後に軍需品の製造から、紡績用の足踏みミシンを製作していたカリモク家具。
実はミシンの製造は技術的にも設備的にも困難だったといいます。しかしこのチャレンジをしたことで、高い木技術を習得し、ステレオやテレビのキャビネット、楽器部品などの製造にも携わっていくことができました。
原点となる商品の誕生
1959年からはアメリカ向けの輸出家具の製造に続き、より高度な木工技術が必要なカワイピアノの製造をスタートするなど、飛躍的に技術を発展させていきます。
これを皮切りに国内向けの家具販売を目指し、自社ブランドの販売に尽力、下請けからの脱却を進めていきます。
この国内向けの家具第一号「#1000」(シャープイッセンバン)が1962年に販売開始。
これが今のKチェアの原型となります。この1960年代は日本全体がパワーに満ち溢れた時代であり、様々な日本デザインが誕生した年でもあります。
高度成長期に合わせ、Kチェアの原型「#1000」や「ロビーチェア」などが次々に産声をあげていきました。1980年に作られた当時のカタログ(下記の写真)からは、モノづくりへの情熱も感じます。
カリモク60の誕生
1960年代に入り、応接セットとして家庭に普及していた「Kチェア」や「ロビーチェア」。
その後、価格の安さや、修理の容易さから、業務用家具として使われることが多くなりました。(病院の待合室や会社の接客スペースなど)
なんとなく「見たことがある」と感じるのは、こういった理由からなんですね。
そんな中、2000年にデザイン活動家でもある「ナガオカケンメイ」からある提案を受けます。
1960年代から販売している「Kチェア」や「ロビーチェア」を業務用家具ではなく、トレンドに左右されない、日本の真摯なものづくりの製品を現代の価値に合わせ再編集し、提案する。
新たな価値、「ロングライフデザイン」というコンセプトを掲げた「カリモク60」ブランドが、2002年についに誕生するのです。(カリモク60特集ページ)
「 良いデザインとは?」 良いデザインは時代を超える。時代を超えて生き続ける
「ロングライフデザインとは?」 「変わらないもの(定番・原点)」と「新しい」を同時にやること。
ただ古いものを守ることではなく、変わらないものを現代の価値感で再編集して伝える工夫が必要。
変わらないモノやコトに、新しい変化を重ねていくことが大事。
Kチェアとロビーチェアのサイズ比較
ここでは、「Kチェア」と「ロビーチェア」のサイズについて解説していきます。
下の図は各ソファの比較表ですが、最も人気のある「Kチェア2シーター」と「ロビーチェア3シーター」でサイズ比較しています。
単位(㎝) | Kチェア2シーター | ロビーチェア3シーター |
---|---|---|
全幅 | 133 | 170 |
シート幅 | 120 | 152 |
全奥行 | 70 | 78 |
シート奥行 | 47 | 53.5 |
全高 | 70 | 73 |
座面高 | 37 | 39 |
アーム高 | 51.5 | 51.0 |
シートの幅と奥行き
●Kチェア
Kチェアは全幅133cmとコンパクとでありながら、シート幅は120㎝と十分なサイズ感。大人二人で座っても、少し余裕がでるくらいです。Kチェアの原型ソファが発売された1960年、その当時の日本人の体形に合わせ設計されたこともあり、2シーターではありながら、ゆったりしたシート幅になっています。
奥行きについては、47㎝と一般的なソファに比べ浅め。体勢をキープしやすいので、Kチェアは作業や食事などに向いているということです。
●ロビーチェア
ロビーチェアも一般的なソファの中では、比較的コンパクトな作りとなっています。日本人男性の平均身長が約170㎝ですから、横に寝そべったとしてもピッタリおさまるサイズ感となります。
奥行きについては一般的なソファと同じようなサイズ感なので、女性から男性まで、様々な体格の方にくつろいでいただけます。
また全体の奥行きも広すぎないため、生活動線も確保しやすく、圧迫感がでないところもメリットの1つです。
背もたれの高さの比較
ロビーチェアもKチェアも一般的なソファと同じような高さになっているので、圧迫感を感じさせません。 現代の住宅の間取りの多くは、リビングダイニングが同じ空間となっています。 すると「ダイニング側からソファの背面を見る」という配置も多いので、背もたれが高すぎると圧迫感が出てしまいます。 高さが10cm変わるだけでかなり印象が変化してくるので、実は重要なポイントになります。
カリモク60の製品は、背もたれが高すぎず、低すぎない丁度いい高さになので、お部屋に取り入れやすいと思います。
おススメのコーディネート
Kチェアはコンパクトサイズなので、一人暮らしやカップル向けにおススメです。
狭めの部屋でも圧迫感なく配置できるので、ダイニング用として使ったり、(Kチェアで食事はできる?の記事はコチラ)や書斎、寝室などさまざまな場所で快適に使えます。
一方、ロビーチェアはゆとりある大きさなので、家族の団らんに最適です。リビングなど、ゆったりくつろげる場所におススメ。またカリモク60のオットマンをセットで使うと来客時など、とても便利です。
「Kチェア」と「ロビーチェア」ではサイズ感が異なるので、お部屋のスペースやライフスタイルに合わせて、どちらのソファがより良いかを選んでみてください。
空間に合った家具を選ぶことで、理想的な居心地の良い環境をつくることができますよ。
どっちが快適? Kチェア vs ロビーチェア 座り心地比較
ゆったりとした時間を過ごすには、ソファの座り心地ってとても重要ですよね。はたして、「Kチェア」と「ロビーチェア」にはどんな座り心地の違いがあるのか、詳しく比較していきます。
シートの深さと構造について
下の表は、「Kチェア」と「ロビーチェア」のシート深さと構造の違いです。
シート深さ | 構造 | |
---|---|---|
Kチェア | 47cm | Sバネ+高密度ウレタン+キルトウレタン |
ロビーチェア | 53.5 ㎝ | Sバネ+モールドウレタン |
●シートの深さについて
一般的に奥行きが広いソファほど、寛ぎ感が高いとされていますが、「Kチェア」と「ロビーチェア」のシート差は「6.5cm」。ロビーチェアの方がよりゆったり座れることがわかりますが、女性の方や小柄な方などは脚が浮いてしまう、ということもあるようです。
ですので、
椅子のようにしっかり座りたい方は、「Kチェア」
ソファであぐらをかいたり、色々な体勢を取りたい方は、「ロビーチェア」 といった感じでしょうか。
次に構造について詳しく解説していきます。
Kチェア「Sバネ+高密度ウレタン」・・・ Sバネとは鋼のワイヤーをSの字のように曲げて弾力を持たせたもので、現在あるソファでもこのSバネを使用したものが非常に多いです。山形に反らせることで弾力性や強度をより高めたものを採用。Sバネの利点は、バネの厚みも薄く、スッキリとした印象に。
高密度ウレタンは、2008年に改良。従来のものより密度と硬度をアップしたものを使用しています。Kチェアに採用されているウレタンは、一般的なウレタンより2倍の密度があり、耐久性と掛心地に優れています。
ロビーチェア「Sバネ+モールドウレタン」・・・ Kチェアと同じく、本体にはSバネを採用。ロビーチェアの肝でもあるクッション部分は「モールドウレタン」を使用。このモールドウレタンは、金属の金型の中で発砲させているので、密度がかなり高く、体圧の分散にも優れています。長時間座っていても、おしりが疲れにくいという特徴も。
その耐久性の高さから車のシートにも、使われているんですよ。
正直、「座り心地」だけ追求すると、ロビーチェアに軍配があがると思います。
やっぱり椅子に長時間座っていると、お尻が疲れてくるので(映画館とかでもそうですよね)体圧分散に優れたモールドウレタンを採用しているロビーチェアは、本当に素晴らしいです。
ロビーチェアの価格帯のソファでこのモールドウレタンを採用しているソファってなかなかないので、コストパフォーマンスもとても高い製品だといえます。
クッションの性能だけみるとロビーチェアの方が、おしりが疲れにくいものを使っているのは間違いないですが、
座り心地って、体格や好みによって変わるところだと思うので、一度実物を座ってみるのをおススメします。
シートの耐久性
耐久性については、座る人の「体重」や、「座る時間」に大きく関わるので、一概にどちらがへたりやすい、というのは難しいですが、カリモクでは製品化する前に厳しい「耐久試験」を行っています。
その中で、合格したものだけを製品化していることからもわかるように、「Kチェア」、「ロビーチェア」ともに高い耐久性を誇っています。例えば、Kチェアのシートの強度に対しては一定の高さから60kgの重りを6万回プレスし、バネや本体が破損しないというのが合格ラインだそうです。ロビーチェアについても、金型の中で発砲させる「モールドウレタン」は非常に耐久性が高いので、安心して長くお使いいただける構造になっています。
交換パーツや修理について
Kチェアはすべて分解できるため、すべてのパーツの購入が可能です。とくにシート部分は一番消耗しやすいため、このパーツを交換される方がとても多いです。
ロビーチェアについてはクッション部分のみパーツ購入ができます。本体部分が壊れてしまった場合でも、愛知の自社工場にて修理ができるので、安心してくださいね。
デザインの比較とバリエーション
ここでは細かいデザインや、カラーバリエーションなどの違いを説明していきます。
デザインの比較
●ステッチについて
Kチェアは「真っすぐのステッチ」、ロビーチェアは「斜めのステッチ」です。
Kチェアは直線的な印象なので、よりシンプルで無駄のないデザインが特徴。
ロビーチェアは斜めステッチによって、華やかさがありながら優しい印象に。ボタンとステッチによる幾何学模様もお楽しみいただけるひとつになっています。
●木部アームと総張り仕様
Kチェアは木部のアームに対し、ロビーチェアは総張りの仕様です。
木部アームは背座部分との間に空間ができるので、抜け感がありかなりスッキリします。
一方、総張りはどっしりとした存在感があり、豪華さを感じます。
実際に1960年当時は、Kチェアは病院も待合スペースなど、比較的カジュアルな場所に使われることが多く、ロビーチェアは、社長室や応接室なども使われることが多かったそうですよ。
バリエーションやカラーの違い
「Kチェア」と「ロビーチェア」はサイズや張地など、様々なバリエーションを用意しています。木部カラーや脚部カラー等、お部屋のイメージに合わせたソファをお選びいただく事が可能です。
サイズ展開 | 木部や脚部のカラー | 張地種類 | |
---|---|---|---|
Kチェア | 1シーター/2シーター | 木部カラー:5種類 | 6種類 |
ロビーチェア | 1シーター/2シーター/3シーター | 脚部カラー:1種類 | 5種類 |
比較表に記載したものは、メーカーでも在庫をもって運用している仕様です。比較的納期が早いものが多く、一部商品は当店でも在庫をもっているので、短期間でのお届けが可能です。
ご覧いただいたように、Kチェアの方が木部カラーや張地種類など、お選びいただける種類が多いですね。
Kチェア商品一覧 ロビーチェア商品一覧
メーカーで在庫をもっている製品以外でも、「カリモク60パターンオーダー」というサービスを使うと、木部カラー、脚部カラー、張地にいたるまで好きな組み合わせでオーダーが可能です。
もっとお部屋のイメージにピッタリ合うカリモク60製品をお探しの方は、パターンオーダーも一度ご検討ください。
配送方法や納期について
Kチェアは一部商品は当店でも在庫をもっているので、短期間でのお届けが可能です。
お届け後、お客様自身での組み立てをお願いする形にはなりますが、女性でも簡単に組み立てができるので安心です。
ロビーチェアは大型商品のため、専門の配送業者によるお届けとなります。納期はメーカーで在庫があれば約10日から2週間程度でお届け可能です。組立・設置・残材処理までつく配送サービスなので、とても便利です。
カリモク60販売歴15年のスタッフ が提案するタイプ別おススメアイテム
「カリモク60」の販売に15年携わってきた店頭スタッフ、私(オクザワ)がお客様から聞いたニーズやライフスタイルをもとにどんなソファを選べば良いのか、ご紹介していきたいと思います。
Kチェアがおススメの部屋やタイプ
Kチェアは断然、1人暮らしの方やカップルの方に人気があります。やっぱりそのサイズ感や、無駄のないデザインから選ぶ方が多いように思います。実際に私(オクザワ)はKチェアを食事用の椅子して使っていますが、同様にLDスタイルでご使用になりたいといったお客様も多かったです。
あまり部屋が広くない方や、寝室用のソファをお探しの方などはKチェアをお選びいただくのがいいと思います。
「軽くて持ち運びしやすい」 「大きすぎなくて圧迫感がなくていい」というお声もあります。
Kチェアを何年か使って、使い勝手が良いからと買い足しする方もけっこういらっしゃいました。
買い足しできるサイズ感、というのも大きな特徴のひとつですね。
ロビーチェアがおススメの部屋やタイプ
新築などのタイミングで家族で座れるロビーチェアをお家に合わせたい、という方が多い印象です。
もともとKチェアを持っているので、親和性のあるロビーチェアを。という方もけっこういらっしゃいました。ロビーチェアは奥行きもたっぷりあるので、ゆっくりソファで寛ぎたいという方、座り心地のいいソファをお探しの方にはピッタリです。
重厚な雰囲気もありながら、座り心地も良く、価格帯もとっても買いやすい、長年家具販売をしていた中でも、ここまで揃ったソファはないくらい本当に良いソファだと思います。
まとめ
正直、「Kチェア」も「ロビーチェア」も良いところがたくさんあるので、どっちがいいというのは決められません。すみません。
ソファを選ぶポイントとして大事なところは、「今自分がどんな生活スタイルなのか?」「どんなライフスタイルを送りたいか?」をより具体的にすることで、ご自身の生活にマッチするソファを見つけることができると思います。
店頭での接客でも、ご自身の要望を想像してもらったうえで、おススメする製品をお話するようにしています。
vanillaではオーナー様の生の声を集めた「カリモク60×オーナーズインタビュー」を公開しています。
使い心地やカリモク60に対する想いが満載!カリモク60を検討中ならぜひ読んでみてみてください。
カリモク60製品を正規販売店vanillaで買うメリットとは
カリモク60製品を長きに渡って販売してきたvanillaでは、様々なサービスや特典をご用意しています。ぜひご確認ください!
vanilla独自のサービス
●独自サービス①無料生地サンプル配布
購入前に確認したい生地の質感や色合いを知っていただくために、カリモク60のKチェア、ロビーチェア、ダイニングチェアに使われる生地のサンプルを無料でお送りしています。
●独自サービス②配送料無料
10,000円以上のご注文であれば、送料無料にて配送可能!
つまりカリモク60ならほとんどのアイテムが送料無料となります。また 組立てに自信がない方、また、搬入が困難と予想される方へ、専門の配送業者による組立設置、残材処理サービスも無料でお受けいたします。
●独自サービス③ 最短翌日発送も対応可能!
当店では商品を幅広く在庫しているので、ご注文から商品のお届けまでスピーディーに対応可能です。
便利な専用アイテムや商品
カリモク60製品に合わせた専用アイテムや、付属アイテムなど多数ご用意!
とくにチェアブーツは、購入者様のほとんどに同時購入いただいています。カリモク60専用チェアブーツ一覧
ロビーチェアの広い奥行きには、クッションを合わせて使うのがおススメです。ハーフクッションやロビークッション、またオリジナルサンドイッチクッションもご用意。さらに快適な座り心地となります。
安心のアフターフォローサービス
vanillaでは、カリモク60製品に精通したスタッフが在籍しています。 カリモク60製品に関するお悩みや、インテリアに関する家具選びについても、お気軽にご相談ください。また長年の販売で培ったアフターフォローの知識も豊富です。カリモク60製品は安心の3年保証付きですが、万が一お使いのカリモク60製品で不具合があった際などは、vanillaにご相談ください。
ご相談に合わせメーカーと連携を取り迅速に対応させていただきます。カリモク60メンテナンス術も紹介中!
今回は、Kチェアとロビーチェアについて解説、検証していきましたがいかがでしたでしょうか?
少しでも皆様のお役に立てれば嬉しいです。それではまた次回のブログもお楽しみに。
この記事で登場したカリモク60製品