90年以上の歴史があるマルニ木工から誕生した、「マルニ60」シリーズ。その代表的アイテム、オークフレームチェアはどのようにして誕生したのか、座り心地の良さや、ライフスタイルに合わせた拡張性の高さなど、人気の理由を深くご紹介します。マルニ60を一人用ソファとしておススメするワケを徹底解説していきます。
- マルニの歴史と誕生秘話
- マルニ木工とは?
- マルニ60誕生
- マルニ60デザインコンセプト
- マルニ60「オークフレームチェアとは?」
- 「No.79」の誕生
- 愛称「みやじま」の由来
- DNAを引き継いだオークフレームチェアの誕生
- フレームチェアの座り心地の秘密と木材のこだわり
- クッションの構造
- 木材のこだわり
- 職人の技とデザインが融合した美しいフォルム
- 豊富なバリエーションとサイズ展開
- 座り心地とデザインで選べるサイズ
- 豊富な張地
- 木種について
- マルニ60 オークフレームチェアをおススメするワケ
- カリモク60 Kチェアとの座り心地比較
- 自分だけの贅沢空間の演出
- 高い拡張性
- おススメのシチュエーションとクロスアイテム
- ライフススタイルの変化にも対応
- 寝室や書斎にも
- ヘッドレストやオットマンという贅沢
- アフターフォローやメンテナンスについて
- メンテナンス方法 木部編
- メンテナンス方法 クッション編
- パーツ販売サービスと保証について
- スタッフオクザワが想うマルニの魅力
- 座り心地への追及、一人用ソファとして推す理由
- デザインへのこだわり
マルニ木工の歴史と誕生秘話
マルニ木工の歴史は古く、1928年創業。「技術のマルニ」の礎はどのようにして築かれていったのか、マルニ木工創業についてや、マルニ60はどのようにして誕生したのか?詳しく説明していきます。
マルニ木工とは?
マルニ木工は、広島県宮島で生まれ育った、「山中武夫」によって創業されました。宮島は鎌倉時代、社寺の建設時、腕の立つ大工や指物師が集まった影響から、宮島細工を中心とした、木工産業が盛んだったといわれています。
山中は人の手で自在に形を変えていく、「木の不思議さ」に魅了され、当時まだ職人の手による工芸品で、とても高価なものだった家具を、「人々に良い商品を伝え、生活文化をより高めていきたい」という想いから、
「工業の工芸化」をモットーに、高い曲木技術の確立と、分業による家具の工業生産を行っていきました。
マルニ60誕生
高い技術をもつマルニ木工から、どのようにしてマルニ60(ロクマル)シーズは生まれたのか?誕生秘話を探っていきます。
マルニ60に代表される、「オークフレームチェア」の原型モデルは1960年「No.79応接セット」に発売されます。
カリモク60Kチェアの原型、「♯1000」と同様に、1960年代は日本のものづくりが盛んだった時期。モノづくりへの情熱が込められた製品が、生まれた時代でもありました。
そんな時代に生まれた製品を現代に伝えるという、デザイン運動「60VISION(ロクマルビジョン)」に2006年に参加したことで、オークフレームチェアが誕生したのです。
60VISIONとは
「日本がつくったスタンダードだけが集まる仕組み」
1960年代、日本にマーケティングという概念が今のように浸透する以前、日本のメーカーは消費者のニーズを伺うよりも、自分たちが作り、提案したい「世界に通用するスタンダード」を情熱を込めて作っていました。
この頃に誕生した製品には、シンプルで品質が良く、普遍的なものが多くあります。しかし、これらは時代の激流の中で、また消費の多様化により次々と生み出される「新商品」に埋もれ、そのほとんどが廃番になってきました。
「ロクマルビジョン」はそんな素晴らしい商品たちを、その商品にこめられた企業のものづくりへの想いとともに掘り起こす「ロングライフデザイン」のブランドです。
代わり続ける時代だからこそ、変わらない価値、変わらないデザインと生活する。
日本の本物を作った企業だけが集めれる仕組み。
それが60VISIONです。
※60VISION HPより
マルニ60デザインコンセプト
世界的にデザイン活動が盛んだった時代に誕生したオークフレームチェアの原型「NO.79 」は、熱いものづくりの精神から生まれました。一度は廃番になるものの、「熱い精神をもって作った製品をこれからの時代にも伝えていきたい」というコンセプトでマルニ60は誕生しました。
マルニ60「オークフレームチェアとは?」
ここからは、マルニ60の軸であり当店でもたくさんのお客様から好評を得ている「オークフレームチェア」にフォーカスをあて、詳しくご説明します。
「No.79」の誕生
戦後の日本では、欧米の合理的な生活様式が取り入れられる一方で、住宅スペースは狭く限られていました。そんな中、ノックダウン式で収納・移動が容易な上に、快適な座り心地を実現したこのオークフレームチェアは、機能性と洋風なデザインを兼ね備えていたため、日本の住空間にも調和する人気商品となりました。洋式化が進む当時の日本の生活スタイルに合った革新的な製品でした。
愛称「みやじま」の由来
発売開始から10年後の1970年にNo.79は「みやじま」という愛称に変わり、その後1977年まで生産されました。
アーム部分が宮島、厳島神社の鳥居に見えることや創業者の出身地でもあることから、その愛称が付けられました。
実際に、厳島神社の境内にはその当時に発売された「ミヤジマ」が使われているんですよ。
DNAを引き継いだオークフレームチェアの誕生
「NO.79」、「ミヤジマ」のDNAは、販売終了した30年後の2007年、「オークフレームチェア」として再編集され、当時の趣を残しながらも、構造部分に改良を加え、新たに現代生活に向けて生まれ変わりました。
当時のままの普遍的なデザインを活かしつつ機能的な面も持たせた「オークフレームチェア」は今なお、時代を超えて多くの人を魅了し続けています。
フレームチェアの座り心地の秘密と木材のこだわり
座り心地の良さにも定評あるオークフレームチェアは、一体どのような構造やこだわりが詰められているのか? モノづくりへのこだわりにも触れながら解説していきます。
クッションの構造
フレームチェアは座面と背もたれで異なる2種類のクッションを使用しています。背もたれはフェザーを贅沢に使っているので、しなやかで優しい背当たりを実現。フェザーは耐久性や、復元力が高いため、家具のクッションや枕となどに使われています。
シート部分は綿、フェザー、硬質・中質ウレタンの4層構造となっており、クッションの型崩れを防ぎつつ、粘り気のある座り心地を実現。フレームには通常のソファとは異なり「ゴムベルト」が使用されており、このベルトの弾力によって、まるで「お尻が宙に浮いている」ような独特の体感を得られます。
背もたれのクッション、シート、ゴムベルト、これらの構造の組み合わせによって、フレームチェアの快適な座り心地が実現されているのです。
木材のこだわり
マルニ60シリーズでは主にオークやウォールナットといった硬く丈夫な、堅牢な素材を採用しています。材料の調達から乾燥まで自社で行い、徹底した管理のもと加工された木材を使用。長く愛用いただけるクオリティとなっています
職人の技とデザインが融合した美しいフォルム
フレームチェアは組み立て式のソファで、組立の際にビス留めが必要になりますが、正面、サイド、背面どの面からみても美しい姿を実現するため、ビスが見えないような設計になっています。 コストがかかってしまうそうですが、機能的な部分だけではなく、デザイン・美しさ的な部分までこだわるのが、とてもマルニ木工らしいと感じます。
職人の技が光るアームや背面の格子はとても美しく、こだわりの空間をつくることができます。
豊富なバリエーションとサイズ展開
各フレームチェアは様々なライフスタイルに合わせた、豊富なサイズやバリエーションを用意しています。
ナチュラルな北欧スタイルや、シックなスタイルまでお好みのスタイルをお選びいただけますよ。
座り心地とデザインで選べるサイズ
上記の画像のように、マルニ60 フレームチェアの形はノーマル(ローバック)/ハイバック/ワイド/ワイドハイバックの4つに分けられます。以前はローバックのみ販売されていましたが、時代のニーズに合わせ選べるバリエーションが増えました。好きなデザインや座り心地の好みで幅広くお選びいただけます。
豊富な張地
サイズに加え、張地のバリエーションも豊富です。人気のmina perhonen(ミナペルホネン)dop -tambourine-や、メンテンスが楽なビニールレザー、織り感を楽しめるものまで多種多様。すべてバラバラな張地を選んでカラフルに、すべて揃えて統一感を出すのも良し。ニーズに合わせたラインナップを用意しています。
当店では生地サンプルも準備していますので、気になる方はお気軽に資料請求をしてみてください。
木種について
木種は、オーク/ウォールナットの2種をご用意。
どちらも硬く丈夫なため、昔から高級材として床材や家具に用いられていた木材です。
オーク材は 他の材に比べ耐水性も高く、古くからウイスキーやワインの樽など酒樽の定番として活用されてきました。緻密な木目で丈夫なため、内装材や床材などに多く使われており、虎の毛皮のような独特の模様である虎斑が木目に出る樹形の美しさから「King of Forest”森の王様」と称される材種です。
ウォールナット材はクルミ科の広葉樹で、主にアメリカ北東部が原産です。その希少性の高さから、チーク・マホガニーと並び、世界三大銘木の1つに数えられます。
整った木目や耐久性の高さから高級家具や、楽器などにも用いられるほどです。
長い月日ををかけて成長しているため、希少性が高く世界中から重要が高い材種となっています。
マルニ60 オークフレームチェアをおススメするワケ
ここからは、マルニ60フレームチェアをおススメする理由を、座り心地や、自由なレイアウトの観点から詳しく説明していきます。
カリモク60 Kチェアとの座り心地比較
ここでは当店でも人気のKチェアとフレームチェアの座り心地を比較しています。
フェザーやウレタンをたっぷり使用している4層構造のフレームチェアに対し、KチェアはSバネ+高密度ウレタンという構造です。
Kチェアは硬めでしっかりした椅子に近いような座り心地のソファなのに対し、フレームチェアはフェザーが身体を包んでくれるようなとても贅沢な座り心地のソファです。
実際に店頭で 2つを比較したお客様の中では、フレームチェアのフワっとした座り心地に魅了される方が多い印象です。
背もたれの傾斜も、フレームチェアの方がKチェアより後傾しているので、より寛ぎ感が高いです。
座り心地は好みの部分もありますが、ソファでゆっくり過ごしたり、読書をしたいという方にはよりフレームチェアがおススメですね。
自分だけの贅沢空間の演出
フレームチェアはその贅沢な作りから、空間を演出するのに最適です。
長年培ってきた木工加工技術で製作されたフレームチェアは、「天然木の風合いを感じるナチュラルな塗装」「継ぎ目を感じさせない滑らかな肌触り」「ビスの見えないデザイン」など、大変手間のかかる技術が詰め込まれているので、空間のグレードアップに繋がるのだと思います。自分だけの贅沢な空間の演出にはぴったりです。
高い拡張性
フレームチェアの魅力の一つとして、とても自由度の高い拡張性もあげられます。
全てが単体でのソファの組み合わせになるので、1シーターから2シーター等の簡単な拡張はもちろん、来客時にはソファを分割し使うこともできますし、2シーターの間にサイドテーブル挟む使い方なども最近人気のスタイルでおススメですよ。
おススメのシチュエーションとクロスアイテム
マルニ60オークフレームチェアをもっと楽しむためのスタイルや、クロスアイテムなどをここ紹介していきます。
ライフススタイルの変化にも対応
フレームチェアをおススメする理由として私が推したいことは、ライフスタイルの変化に対応できるということ。
独立したソファ同士を組み合わせて使える仕様なので、ライスタイルの変化に柔軟な対応が可能です。
1人暮らしから、結婚で家族が増えた場合でも、お持ちのソファに必要な組み合わせのソファを増やすだけで、拡張が簡単にできます。
ソファはお部屋の中でも面積を取る大型なものなので、一度購入すると買い替えは随分先になりますよね。
生活スタイルや家族構成が変わったとき、お持ちのソファがフィットしないと廃棄したり、置き場所に困ったり、、、。私も経験がありますが、家具で生活が制御されるのってなかなかにストレスなんです。
マルニ60のフレームチェアは、「人の生活にソファが合わせてくれる」そんな優しい家具だと感じます。
寝室や書斎にも
フレームチェアは寝室や書斎にもおススメです。美しいフォルムはもちろんのこと、サイズ等のバリエーションも豊富なので省スペースにも違和感なく馴染みます。
一人用ソファにサイドテーブルやスタンドライトを合わせれば、リビングとはまた違った、自分専用の特別な空間ができあがります。
またハイバックタイプなどは、就寝前のリラックス時間にゆったり寛ぐことができより最適です。
ヘッドレストやオットマンという贅沢
フレームチェアにはもっと快適性をアップさせるためのアイテムが充実しています。
●オットマンの快適性
オットマンは様々なシーンで活躍します。背もたれの傾斜が広がるほど寝る体制に近づくので、リラックスの度合いも高くなります。一人用ソファと組み合わせて使用することで、全身のリラクゼーションが促進され、体の負担を軽減することができます。特に、一人用ソファに座って長時間読書や映画鑑賞を楽しむ際には、足を高く保つことで血流が改善され、疲労回復にも効果的です。
オットマンは軽量で移動が簡単なのも大きなメリットです。来客があった際には、追加の座席としてサッと配置することができますし、使わないときにはコンパクトに片付けることも可能なので、限られたスペースを有効活用するのに最適です。
●ヘッドレストという選択
ヘッドレストは、お客様からの要望に応え2021年に追加されました。
ウレタンと羽毛パッドというこだわりの構造で、しっかり頭を支えてくれるので、 映画を見るときには頭を優しく支えてくれ、長時間の視聴でも疲れにくくなりますし、読書をする際には最適な角度で首をサポートし、集中力を保つのに役立ちます。
ヘッドレストを取り入れることで、一人用ソファの快適性が大幅に向上し、自宅でのリラックスタイムがより豊かなものになりますよ。
店頭でのお客様にもヘッドレストは大変好評で、もともとフレームチェアをお持ちの方の追加購入もとても多いです。ぜひ加えていただきたいアイテムの1つです。
アフターフォローやメンテナンスについて
国産メーカーならではのアフターフォローやパーツ販売サービスも整っています。
メンテナンス方法などと合わせてご紹介していきます。
メンテナンス方法 木部(ウレタン仕上げ)編
塗膜でコーティングしてあるため、柔らかい布で乾拭きする程度でOKです。汚れがひどい時は、中性洗剤を3~5%に薄めたぬるま湯に浸した柔らかい布をよく絞り、汚れを拭き取ってください。その後、水に浸した柔らかい布で洗剤分を拭き取り、自然乾燥してください。
メンテナンス方法 クッション編
背クッションはフェザー100%でできているので、クッションの上下・左右に、空気を入れ込むように両手ではたいてください。また背クッションは表裏のないデザインと構造なので、定期的に表裏を入れ替えることも効果的です。
座クッションも表面はフェザーを使用しているので、背クッション同様、空気を入れるようにはたいてください。
定期的に行うことで型崩れしにくく、座り心地も持続します。
パーツ販売サービスと保証について
マルニ60シリーズは一部の商品を除き、購入日より3年間の保証がつき、全国の販売店を通して、適切なアフターフォローが受けられます。
パーツ販売も行っているため、傷んだ箇所の交換でより永くご愛用いただけます。
組立も簡単なので、お客様自身でのパーツ交換等も可能です。
スタッフ オクザワが想うマルニ60の魅力
長年マルニ60を販売してきて感じたマルニ60の魅力を、たっぷりお伝えします。
座り心地への追及、一人用ソファとして推す理由
私が感じる魅力の1つとして、その座り心地への追及があります。
店頭で実際に座られたお客様からも、「座り心地いいね~」とのお声をいただくのですが、お世辞抜きでマルニ60のソファって本当に座り心地がいいんです。
適度な硬さとフェザーの贅沢感、木の質感。すべてがマッチしてどんな方にも満足いただける座り心地になっているんじゃないかと思います。
以上を踏まえ、一人ソファをお探しの方には、とくにおススメなソファです。
座り心地、デザイン、価格面でも満足いただけるソファだと思います。
デザインへのこだわり
ものづくりやデザインへのこだわりを感じるところも大きな魅力。
前でも触れていますが、「組立時に必要なビスを出さない」というこだわりは本当に素晴らしいです。
コストは余計にかかってしまうそうですが、それでも見た目の美しさへの追及は、マルニ木工ならではだと思います。
どの面からみても、本当に造形が綺麗で、お部屋のグレードが一気にアップした印象になります。
お客様や私達販売員の声を聞いて、商品開発につなげるところもマルニ木工の特徴の1つです。
ヘッドレストやワイドシリーズ等も、お客様やマルニ60販売店の声から生まれたんです。
ものづくりへの情熱や想いは持ちつつも、ニーズに合わせ商品を変化させる柔軟さが、マルニ60シリーズが多くの方から支持を受けている理由のひとつだと思います。
1人用のパーソナルチェアをお探しの方も、ご家族で使うソファをご検討中の方にも自信をもっておススメできるソファとなります。
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