2024年8月30日

70年代を代表するプラスチック収納家具、ボビーワゴンのすべて

ボビーワゴンは、1970年代を象徴するプラスチック名作家具のひとつです。シンプルでありながら革新的なデザインと、機能性を兼ね備えた収納家具の先駆けとして、今なお世界中で愛され続けています。ユニット式の構造とキャスター付きのデザインは、家庭からオフィスまで、さまざまなシーンで活躍します。今回の記事では、ボビーワゴンの誕生からその特徴や魅力など、そのすべてを余すことなくご紹介します。

ボビーワゴンとは

ボビーワゴンは、70年代のイタリアを代表する革新的な収納家具であり、永年愛されているプロダクトです。移動式収納として、インテリアの一部にもなるその独特なデザインは、多くの人から支持を得ているデザイン家具のひとつ。ここからは、ボビーワゴンの誕生背景、デザインの特徴、そしてその利便性について詳しく紹介していきます。

天才デザイナージョー・コロンボ

ボビーワゴンはイタリアンデザインの黄金期、60年代を彗星のごとく駆抜け、数多くのプロダクトを残してわずか41歳でこの世を去った天才デザイナージョー・コロンボ（ジョエ・コロンボとも記載される）がデザインしました。彼の作品はシンプルでありながら機能的で、モダンデザインの象徴とも言えるものが多いです。

Joe Colombo　ジョーコロンボ

1930年イタリア・ミラノ生まれ。1951年に前衛美術集団モヴィメント・ヌークアーレを結成し、抽象絵画や彫刻等を手掛けるアーティストとして活動する。 1962年にはミラノにデザイン事務所を開設し、インテリア・プロダクトデザインの仕事を始め、アクリルを光らせる画期的な照明「アクリリカ」はミラノトリエンナーレ金賞、コンバッソドーロ賞を受賞し、一躍スターの座に。 1971年に若くしてこの世を去るまでのわずか9年の間に数多くのプロジェクトを手掛け、イタリアンミッドセンチュリーを代表する多くの名作を残しました。

ボビーワゴンを効率的、機能的に

デスク脇のスペースで「必要なモノを無駄なく効率的に収納できないか？」という疑問からこのワゴンは誕生しました。
本体を回転させることでワゴンの4面すべてを効率的、機能的に使える高いデザイン性、そして省スペース化。その両方を併せ持つボビーワゴンは当時のデザインの現場には画期的な製品となりました。

ボビーワゴンはMoMAにも貯蔵

ボビーワゴンは、他の優れたプロダクトデザイン同様、ニューヨーク近代美術館に永久所蔵品という形で所蔵されています。
その他、SMAU賞（伊）も受賞するなど、プロダクトデザインの名作として認知される存在です。

さまざまなサイズと仕様のボビーワゴン

ボビーワゴンは効率的、機能的に使えるよう、たくさんのバリエーションと仕様が存在しています。その多様性により様々なシチュエーションで便利に使うことができます。この記事では、ボビーワゴンのサイズや仕様について詳しく解説し、最適なモデルを選ぶためのポイントを紹介していきます。

ボビーワゴンの構造

ボビーワゴンは、2トレイ、3トレイ、トレイなしの3種類のユニットの組み合わせでできています。
例えば、当店１番人気のタイプ「3段5トレイ」の場合、3段目「3トレイ」／2段目「2トレイ」／1段目「トレイなし」の組み合わせで構成されています。

ボビーワゴン各部の詳細

天板

高さ12mmの仕切りがついており、ペンなどの小物を置いて、本体を回転させても転がり落ちないように工夫されています。
さらにvanillaオリジナルのプレート「BUTAI」を合わせて使う事で、トップをフラットに使用する事ができます。

スライドトレイ

トレイの側面は、凸型の形状に成形されており片手で簡単に開閉できます。トレイは最大で約180度回転し、収納物が取り出しやすい構造です。

トレイの深さ

深さが約70mmの深いトレイと、約40mmの浅いトレイの2種類があります。

フリースペース

トレイに収まりきらない高さのあるものを収納できます。2面が開いているので取り出しも簡単。

サイドポケット

キッチン周りではビン類、デスクサイドではCD-ROMなどの収納に適したスペースです。

フレキシブルボックス

用途に合わせて取り外しが可能な棚板付。
棚板を取り外すとポスターなどの長さのあるものも収納が可能です。

キャスター

直径50mmのキャスターが5個付いており、本体のスムーズな移動、旋回を可能にしています。

ボビーワゴンのサイズバリエーションと選び方

ボビーワゴンは、その革新的なデザインと優れた機能性で、世界中で高く評価されている収納家具です。サイズバリエーションも豊富で、さまざまな用途に応じ選べるのがボビーワゴンの大きな魅力の一つです。ボビーワゴンの各サイズの特徴や、用途に合わせた最適なモデルの選び方について説明していきます。

1段タイプ

高さ31.5cm。床に座った姿勢でのご使用に最適。座卓に合わせたり、和室なども相性が良いです。TV台としてのご使用も可能です。（※実店舗のみ取扱い）

2段タイプ

高さ52.5cm。ソファサイドやベットサイドに最適な高さです。マガジンラックや美容室の待合室などにもおススメ。

3段タイプ

高さ74cm。デスクサイドやキッチンでのご使用がおススメのサイズ。デスクやダイニングとほぼ同じ高さなため、作業台としても活躍します。

4段タイプ

高さ94.5cm。とにかく物を収納したいという方におススメの大容量タイプ。とにかくたくさん入る！
美容室、歯科医院など立ち仕事に最適です。

ボビーワゴンの利便性と収納力

ボビーワゴンはその優れた利便性と収納力が大きな魅力のひとつです。キャスター付きデザインがワゴン全体を簡単に移動でき、使用する場所を選びません。ここからはボビーワゴン最大の魅力の、移動式のメリットや収納について詳しくご紹介していきます。

移動が簡単な収納家具、ボビーワゴンのメリット

移動が簡単な収納家具のメリットは、レイアウトの自由度が高いことや、必要なときに必要な場所で使える、また掃除が楽ということがあります。

キャスターの動きもスムーズで、軽い力で移動が可能なため、ストレスフリーに使える点も魅力です。使用しないときは、部屋の隅に移動して収納できるため、スペースを有効に活用することができます。

狭いスペースでも活躍するボビーワゴン収納の秘密

ボビーワゴンは、コンパクトなサイズながらも、驚くべき収納力を誇ります。各段が引き出し式になっているため、デッドスペースを最小限に抑え、効率的に収納スペースを活用可能。狭いスペースでも多くのアイテムを整理整頓できるのも魅力で、細々した文房具類や書類、調味料や調理器具などをコンパクトにまとめることができます。

ボビーワゴンを使った収納アイデアとその実例

シンプルでありながら収納力に優れ、さまざまなシーンで活躍するボビーワゴンは、家庭やオフィスでの整理整頓に最適です。ボビーワゴンを使った実際の収納アイデアとその活用実例をご紹介していきます。

リビングシーンでの活用実例

リビングで使うなら、まずはサイドテーブルとしての活用がおススメです。リモコンなど細々したものやティッシュ、本など近くに置いておきたいものはすべて収納できます。決まった場所にしまうことですぐにアクセスできる点もいいですね。

「固定しない家具」というボビーワゴンの利点。

「固定しない家具」というボビーワゴンの利点

女性のための収納アイデア

最近女性の方から、メイク道具を収納するためにボビーワゴンを使いたいという声をいただくことが多くなりました。ボビーワゴンなら、小さいものが多い化粧品やスキンケア用品などをたっぷり収納でき、また取り出す際も、中のものがよく見れるのでラクラクです。毎日のことだからより便利に、よりオシャレに使っていただけますよ。

スタッフに聞いてみた！ボビーワゴンの使い方～女性編～

スタッフに聞いてみた！ボビーワゴンの使い方～女性編～

ボビーワゴンの活用シーン別おすすめコーディネート

ここからは、ボビーワゴンをより機能的に使うための具体的な活用術やコーディネート案を、シーン別、用途別に紹介していきます。

リビングでのボビーワゴン活用術

ボビーワゴンをリビングで使うなら、個人的に2段タイプがおススメ。とくにソファのサイドテーブルとして使う場合、テレビのリモコンやスマートフォン、本、眼鏡など、頻繁に使うアイテムを収納しておくと、必要なときにすぐ手が届くので、リラックスした時間を過ごすことができます。

また当店オリジナルのBUTAIシリーズを活用すると、天板部分がフラットになり、飲み物などがより置きやすくなり快適な時間を過ごせます。

またBUTAIを活用し３段の天面をフラットにすると、ミニマムなデスクに早変わり。限られた空間でPC作業が必要な方におすすめです。

キッチンでボビーワゴンの収納力を最大限に活かす方法

キッチンは家の中でも特に多くのアイテムが集まる場所です。調理器具や食器、食材、調味料などを効率的に収納し、快適に使える空間を作ることは、日々の料理をスムーズに進めるために非常に重要です。キッチンでの利用は3段タイプがおススメ。サブ的な調理台として食材を置いたり、コーヒーを入れたり本当に様々なシーンで活躍してくれます。ご愛用者のなかでは、お気に入りのお茶セットを収納しキッチンからリビングに移動、ブレイクタイムを楽しむ方も多いそうですよ。

ボビーワゴンで叶う！オフィスや書斎での整理整頓術

オフィスや書斎は、集中して仕事や勉強に取り組むための大切な場所ですよね。快適で効率的な作業環境を整えるためには、きちんとした収納と整理整頓が欠かせません。乱雑としがちな細かい文房具や、ガジェットなども引き出しをすべて閉じると、収納しているものが外から見えないため、部屋がすっきりとした印象になります。集中力が高まり、仕事の効率もアップするのではないでしょうか。

ボビーワゴンの多彩なカラーバリエーション

ボビーワゴンは、機能性やデザイン性だけでなく、豊富なカラーバリエーションも魅力のひとつ。自分の好みやインテリアに合わせて色を選べるということは、とても楽しいですよね。
今回は、ボビーワゴンの多彩なカラーバリエーションについてご紹介していきます。

色彩豊かなカラー

現在、ボビーワゴンのカラーは限定も合わせると全7色。イタリアらしい色彩豊かなパキッとしたカラーや、日本住宅に馴染みやすいカラーまで幅広く用意されています。ぜひご自宅のインテリアに合わせて選んでみてください。

ボビーワゴンおススメコーディネート

ここからはカラー別のおススメコーディネートをご紹介していきますね。

パッと目を引く鮮やかなハニーは、ダイニングやキッチンにおススメのカラーです。家電製品などモノトーンが多くなりがちなスペースは、アクセントカラーになる色を選ぶと、お部屋全体が明るくなり上級者な空間に仕上がります。

大人な雰囲気のクミンは、私も好きなカラーです。絶妙なニュアンスカラーは、上品でモダンな空間にピッタリです。寝室など身体を休める場所にはとくにおススメです。私も今ボビーワゴンを選ぶならこのクミンをチョイスしますね。

ボビーワゴン限定カラーや別注カラーなども

ボビーワゴンには過去に当店別注カラーや（過去の別注オーシャンブルー）メーカー公式の限定カラーなど数多く発売されています。私は過去に雑誌で見たボルドー色が今でも忘れられずにいます。定番カラーももちろんいいですが、ちょっと違うボビーワゴンを選びたい！という方は、限定品を待ってみてもいいかもしれません。

もっと便利に！ボビーワゴン専用オリジナルアイテム

vanillaではボビーワゴンがより快適でより便利になるオリジナル商品を販売中です。とくに人気のBUTAIシリーズシリーズは、セットで購入される方がほとんど。ここからはボビーワゴン用オリジナルアイテムについて詳しくご紹介していきます。

可愛い遊び心

プラスチック製の家具に鍵などの硬いものを置くとどうしても傷がつきがち。そんなときは当店オリジナルのSIBAFUがおすすめ！ふわふわの手触りで、ボビーワボンのプラスチック肌に動きとあたたか味を加え、更に自然を感じリラックスできるようなアイテムに仕上がっています。

専用インナートレイ

現在日本国内のボビーワゴン正規取扱店のみボビーワゴン全仕様 1 台に対して 1 点のインナートレイが付属しています。
ボビーワゴンのトレイにピッタリと収まることはもちろん、大きさの異なるトレイが３つあるので用途に合わせて使い勝手も良くなります。

ボビーワゴン便利な専用オプション

ボビーワゴン購入の前に

ボビーワゴンはプラスチック家具ならではの製品特性があります。購入前の注意点や、よくあるご質問、保証についてまとめてみました。

製品の特性

プラスチック製品であるボビーワゴンにはいくつかの製品特性があります。これらはいずれもメーカーであるイタリアのB-LINEにて良品とされておりますので、ご購入の前にご確認ください。

コーナー部や細部の凹凸、白くなった箇所

ボビーワゴンの製造方式である射出成型では、液状のプラスチック素材を注入すると、型の継ぎ目からプラスチックが多少はみだします。硬化後、その部分を手作業で削り取りますが、削り部分が大きかったり、白くなっている事があります。使用上に支障をきたすものではございません。

棚板、側面などの凹みや丸い跡、着色

射出成型では、型の跡や材料の注入部にくぼみが多少残ります。これは傷などではなく、製造工程上どの製品にも発生しています。使用上に支障をきたすものではございません。また成形する際、金型に付着している油分などが黄色く残る場合がございます。着色の程度が小さいものについては良品の範囲内とさせていただいております。