今回からアーロンチェアリマスタードの機能についてを数回に分けてご紹介したいと思います。
まず初回となる今回はアーロンチェアといえばこれ!という代表的な機能「ポスチャーフィット」についてです。
まずポスチャーフィットとは何?という話ですが、ポスチャーフィットとは2002年に登場した姿勢を「骨盤から」支えるパーツのことです(ハーマンミラーによって特許が取得されています。)。
骨盤の形状をしたパッドを背もたれの裏側から当てて、背もたれの下部を少し前に押し出して、骨盤をサポートする構造となっています。上の写真でいえばY字のフレームに固定されているコ○ラのマーチのような形をしている部分です。
ちなみに、2002年以前はランバーサポートと呼ばれる楕円形のパッドが腰部のサポートに用いられていました。
これは1994年のアーロンチェア発表当初から用意されていタイプです。
上下にスライドさせて高さ調節、表裏をひっくり返すことでパッドの厚みを変えることができます。
このポスチャーフィットと、ランバーサポートは腰をサポートし、人が立ったときの自然な姿勢、背骨がS字を描く姿勢にするという点では共通していますが、厳密には腰部の中でも部位がさらに分かれます。
ポスチャーフィットでは骨盤にくっついている仙骨のサポート、ランバーサポートはその少し上にある腰椎をサポートします。
ポスチャーフィットとランバーサポートでは面と線でサポートするという違いもあり、初期型であるランバーサポートには姿勢をズラすとサポート範囲から出てしまったり、身長に合わせて高さ調節をしなければならないというマイナスポイントが存在しました。
それを改善したのが腰椎ではない仙骨(骨盤)のサポートをメインとしたポスチャーフィットです。
骨盤というのは着座時、どんな身長の方でもほぼ同じ位置にあります。そして背骨のS字カーブと骨盤は大きく関係しており、骨盤が正しい角度になっていると背骨も正しいカーブを描きます。試しに座った時に骨盤に手を当てて少し前に押してみてください。そうすると自然と背筋が伸びませんか?そしてその状態では猫背になれないはずです。それを実現したのがポスチャーフィットという訳です。
そして2016年に発表されたアーロンチェアリマスタードではさらに進化した腰部のサポート「ポスチャーフィットSL」となりました。SLとは仙骨(Sacrum)と腰椎(Lumbar)それぞれの頭文字からとられていて、名前の通りどちらもサポート範囲として組み込まれたのです。
以前のポスチャーフィットと比べると縦長に伸びて、細くなっているのが分かると思います。
パーツはそれぞれのサポートのために2つに分割、さらに椅子に正しい姿勢で座っている状態では骨盤全体でなく背骨のラインでサポートされていれば良いので従来のパッドよりも横方向にスリム化をしています。
縦方向にサポート部位が広がったので、背骨のカーブにぴったりとフィットする密着感が実現。今まで以上の座り心地となっています。とはいえ、これにはもちろんポスチャーフィットSLだけではなく、アーロンチェアリマスタードから実装された「8Z(エイトズィー)ペリクル」も大きく関係しています。この新しいペリクルについてはまた次回お話をしたいと思います。
それでは今回はここまで。また次回をお楽しみに!
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