ニイツマ
ニイツマ

壁面収納と聞いて外せないのがvitraのUten.Silo(ウーテンシロ)です。大きな家具というよりは壁面に取り付ける一種の収納ラックのようなもので、様々な形状のポケットやメタルフックがついたミッドセンチュリーを代表する名作家具の1つとして知られています。

ウーテンシロはサイズ違いで1、2があります。実はここ最近1の製造が一時中止していましたが、ようやく再販が決まりました。当店ではいち早くご予約を受付させていただき、多数のご注文もいただきました。(ご予約いただいた方ありがとうございます)今日はご予約のお客様への出荷も落ち着き、1の撮影品も準備ができたので、改めてウーテンシロについてご紹介していきます。

ウーテンシロは夫婦の共作

ウーテンシロのデザイナーはドロシー・ベッカーとインゴ・マウラーです。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、実はこの2人は夫婦。夫婦初めての共同作業…というわけではないと思いますが、ウーテンシロはスペースエイジを代表する傑作と呼べる素晴らしいデザインです。偉大な夫婦でデザイナーと聞くと、やはりチャールズ&レイ・イームズが思い浮かびますよね。公私共にパートナーなので、お互いの感性もプロダクトデザインとして表現されているんだと思います。

使う人の感性が表現されるウーテンシロ(サイズは2)

現在はvitraが復刻をしていますが、発売当時はインゴ・マウラーが設立したDesign M社から発売されていました。時代によって製造元、販売元が変わるのも名作あるあるですよね。こういった物以外の背景も名作にハマってしまう理由なのかもしれません。

ウーテンシロは照明に照らされることでポケットの陰影が際立ち、昼夜で見せる表情が変わりますので、個人的にはぜひ素敵な照明と合わせて使っていただきたいなと思います。ウーテンシロと照明の関係性は、もしかすると光の魔術師と称されるインゴ・マウラーの照明への考え方が影響しているのかもしれません。(個人的妄想です笑)

ちなみにインゴ・マウラーと言えば少し前に「ハルカの光」という名作照明をテーマにしたドラマにも登場しました。登場した照明はワン・フロム・ザ・ハートと呼ばれるスタンドライトです。ハート型のシェードとワイヤーのボディで一度見たら忘れられないアイコニックなデザインですね。ここではお写真のご用意ができなかったので、気になる方は調べてみてください。商品自体はvanillaでもご用意できますので気になった方はお気軽にお問合せくださいね。

サイズとカラーバリエーション

さてウーテンシロの種類についてですが、お伝えした通りサイズは大きいサイズの「1」、小さいサイズの「2」の2種類。そしてカラーはホワイト、ブラック、レッドの3種類です。1969年の登場から半世紀、やはりヴィンテージ品が存在します。カラーバリエーションも当時は今にはないグリーンやクリアなどもあったようで、今となっては入手も難しく希少なアイテムとなっています。また、販売も先ほどのDesign M社かvitra社のユーズド品かでもお値段に開きがあるようです。

ウーテンシロは板壁とも相性が抜群
ウーテンシロは板壁とも相性が抜群(左:1/右:2)
カラーバリエーションは3色から
カラーバリエーションは3色から

また、色についてですが素材の特性上使っていくと経年変化で少なからず色やけします。特にホワイトは元の色が白なので、その変化は顕著。綺麗な白からオフホワイト、クリームのような色味になっていきます。プラスチック家具の宿命ではありますが、正直新品と並べないとわからないことも多いです。毎日目にしているので些細な変化に気付きにくいですが、それだけ日々の暮らしに馴染んでくれている証拠と言えます。

ウーテンシロの使い方

ウーテンシロの使い方ですが、ウォールラックなので基本的には壁付けです。「1」・「2」どちらも本体四隅に穴が空いていますので、そこを使ってねじで壁に固定します。

壁付け時の注意点としては、こちらの2点をチェックしてみてください。
1.下地の有無の確認
2.使えるねじの長さの確認

ウーテンシロは収納家具なので、本体の重量(1:約3.5kg/2:約2.5kg)以上に荷重がかかります。なのでちゃんと下地がないと落ちてしまう可能性があります。新築の方であれば完成をイメージして取り付ける場所を予め決めておくとスムーズだと思います。下地の有無は下地チェッカーなどで確認できますので、そういったものを使っていただくと確実です。

ねじの長さに関しては、取り付ける壁の厚みです。長いねじを使えば対荷重を大きくできますが、取り付ける場所によって使えるねじの長さは変わります。壁で言えばねじが貫通してしまうような薄い壁はほとんどないと思いますが、たまにウーテンシロをドアに取り付けたいという方がいらっしゃるのでそんな方はご注意を。また、頻繁に動かすドアへの取り付けは収納した小物の落下にも繋がりやすいのでその点もご注意ください。

ねじは太さが4mm程まで対応してます。おすすめは皿ねじで取り付けてあげて、仕上げにねじキャップのようなものをつけてあげると見栄えもよくなります。こちらは以前ニイツマが取り付けた納品事例ですが参考までに。

壁に穴あけができない賃貸の方は、床に置いて壁に立て掛ける方法がベターかなと思います。大きめのポスターフレームやアートフレームを立て掛けるイメージですね。ただ、直置きが嫌だなという方は、サイドボードやベンチの上に載せて立て掛ける方法なども良いと思います。826STANDARDのベンチならスリッド部分にうまく引っかかるので、転倒もしにくいかなと。

826STANDARDのサイドボードに載せて
826STANDARDのサイドボードに載せて
826STANDARDのベンチに載せて
826STANDARDのベンチに載せて
ベンチのスリッドで引っかかります
ベンチのスリッドで引っかかります

最近では賃貸でもDIYが当たり前になりつつあります。DIYが得意な方であれば2×4材を使った擬似壁を作り、そこにねじで固定するのも良さそうです。取り付けに関しては、お客様の環境によって大きく変わりますので、お困りのことがあれば気兼ねなくお問合せください。

vanillaでは2021年11月現在、ウーテンシロ1を各色在庫をご用意しておりますのでぜひこの機会にご検討ください。小さいサイズのウーテンシロ2は10日前後でお取り寄せ可能です。お急ぎの方は事前にお問合せをオススメします。

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