vanilla郡山店のクロサワです。
今回のブログは前回に引き続き、日本の灯り展のブランドのご紹介です。今週は「二上」というメーカーとなります!
鋳物メーカー「二上」とは?
富山・高岡にて1897年(明治30年)創業の真鍮の鋳物メーカー『二上』が、真鍮の生活用品ブランド 『FUTAGAMI』 を立ち上げました。真鍮は耐腐食性が強く、加工が比較的容易で、太古から建築金物、船舶金物、家具金物など、様々な分野で使用されてきました。また素材の持つ風合いが柔らかく、光沢も優雅で、美術工芸品や仏具などの素材としても長い歴史があります。真鍮は使えば使うほど表面が酸化し、独特の味わいが出て、人と場所に馴染んでいく素材です。この愛着の湧く真鍮の生活用品を末長くお楽しみください。
こちらは二上のサイトにて記載されている文章で熱い思いが伝わってきますね!
真鍮とは?
よく耳にする真鍮という金属、皆さんはどのような金属かをご存じでしょうか?
真鍮とは銅と亜鉛の合金で、特に亜鉛が20%以上のものをいいます。 一般的に亜鉛の割合が多くなるにつれて色が薄くなり、少なくなるにつれて赤みを帯びます。 亜鉛の割合が増すごとに硬度を増しますが、同時に脆さも増すため45%以上では実用に耐えられなくなります。
真鍮は合金の一種なんですね!僕もザックリとしか認識していなかったため、今回の調べでハッキリしました!
真鍮の経年変化:その一
他の金属とは違い、真鍮は経年変化の具合が目で確認しやすいものとなっています。一番は見た目の変化が一番です。最初はきれいな金色ですが、使用していくごとに表面が酸化をし、段々と黒ずみが現れます。これは悪いことではなく真鍮本来の素材的な経年変化と言えるでしょう。金属の中で酸化を「楽しめる変化」として一般的に捉えられているものは真鍮ぐらいではないでしょうか?またそれでも気になるという方は、市販の金属研磨剤(メタルポリッシュ等)や磨き布などで磨けば、元の輝きを取り戻すことができます!
真鍮の経年変化:その二
またもう一つの見た目の変化には、「緑青」というものがあります。身近にある5円玉を思い出してみてください!5円玉に度々緑色の苔のようなものが付着している個体を見たことはありませんか?それが「緑青」です!
真鍮の素材には使用中まれに緑青(緑色の錆)が発生する場合があります。緑青は無害・無毒ですが、見た目が気になる場合は以下のようにお手入れオススメします!緑青を取るには、酢(家庭用)に、同量の塩を混ぜた液を布につけて、緑青が発生している部分に直接こすりつけて磨き落とします。その後は食器用洗剤で洗い、すすいだ後は、水気を拭き取って下さい。これでバッチリ!
「砂型」で作るの無垢真鍮とは
真鍮のアイテムは様々なところから製造・販売されていますが、では「二上」の無垢真鍮とは何かに迫っていきます!
鋳物メーカーの「二上」の生産するアイテムの特徴は「砂型」という型を使用した、独特な風合いのでる無垢真鍮です。「砂型」を簡単にご説明させて頂きます。
水分をある程度含んだ砂を詰め込んだ木枠(これが砂型)を2つ用意し、照明の形状をした木型を挟んで圧をかけます。そして一度取り外すと、照明の形状に砂型がへこんでいます。また砂型を2つ合わせて、そこへ溶けた真鍮を流し込み、冷えて固まるとその照明の形になっている。これが砂型を利用した無垢真鍮のアイテムをいうわけです。砂って偉大!!
この方法を利用することによって、真鍮表面の自然な、ざらつき、風合いが生まれるのです。真鍮本来の良さが一番引き立つ生産方法です。
「黒ムラ」という伝統的着色技法
二上の照明の表面仕上げの1つに「黒ムラ」というものがあります。「黒ムラ」とは、漆をベースに顔料を混ぜて調合した塗料で着色し、その後、熱を加えながら、刷毛を使って「おはぐろ」を擦り込み、ムラや表情をつけていく、真鍮にする塗装のようなもです。仏具や仏像を昔から手がけてきた高岡鋳物に古くから伝わる着色技法だそうです!実物を見て頂くと真っ黒ではなく、墨黒のような淡い黒がとても綺麗です!
より魅力を引き出す内面仕上げ
先ほどは照明の外側の仕上げのお話でしたが、今度は照明のシェードの内側の仕上げについてご紹介します。2種類ほどありまして、1つは「鍛金」という職人が内側から工具でたたいて表面をなだらかに仕上げていくもの。もう1つは「削り出し」、その名の通り内側を綺麗に削り出し、綺麗に仕上げたもの。これはどちらも魅力があり、悩みそうです。
真鍮を活かす照明デザイン
二上が生産する照明には様々なデザインがありますが、共通していることは全て真鍮を活かすデザインというところです。派手でもなくシンプルすぎず、いい塩梅なんですよね~!実際に見てもらいましょう!
というわけで今回の二上編もここまで。もっと知りたいよ!という方は是非店頭スタッフへお気軽に聞いてみてくださいね!