2021年4月2日（2021年4月8日更新）

Yチェアの限定モデル「サペリマホガニー」を発売します

CARL HANSEN & SON（カール・ハンセン＆サン） CH24(Yチェア)

CH24(Yチェア)BIRTHDAY EDITION2021を発売

毎年4月2日にはウェグナーの誕生日を祝し、特別なCH24(Yチェア)を販売しています。今年はウェグナー生誕107年を迎えますが、今回の限定で登場するのは「サペリマホガニー」のYチェア。ひとことで言うと、歴代で最も色気のあるYチェアです。写真を交えながら紹介していきますね。

CH24(Yチェア)　BIRTHDAY EDITION2021「サペリマホガニー」

サペリマホガニー材とはどんな木材か

サペリマホガニー材とは、一般的にマホガニーと呼ばれる「ホンジュラスマホガニー」の亜種にあたる品種です。主な産地はアフリカ。現在ホンジュラスマホガニーはワシントン条約により伐採禁止となっているため、入手が非常に難しい希少材です。そのホンジュラスに近い杢目(もくめ)をもつのが「サペリマホガニー材」です。良質ながらホンジュラスよりは調達がしやすい材であるため、家具にも使われることが多いです。サペリマホガニーには別な呼び名も多く、単に「サペリ」と呼んだり「ゴールドコーストシダー」なんて呼び名もあったりします。

サペリはホンジュラスと品種が厳密には違うのですが、マホガニー材の１種として広く使われています。赤茶色の木材で、リボン杢というボーダー柄の特殊な木目が入ること多く、この杢目が非常に美しいです。

ちなみに、ハリーポッターの魔法のホウキはマホガニー材らしいです。しなりのある竹のほうが掃除したり飛んだりするのには良さそうですが、どうなんでしょうか。

原点回帰したYチェア

サペリマホガニーの塗装は水性ラッカーハイグロス(高光沢)仕上げ。この光沢がいいんです。もともとの赤茶色がより強調され、色気のある雰囲気に仕上がっています。素朴なYチェアのイメージをガラっと変えるような高級感があります。東洋系の美しさというか、エキゾチックな妖艶さというか。

Yチェアのモチーフは、もともと中国の明時代の椅子、圈椅（クァン・イ）。つまり東洋のデザインがルーツなんです。その東洋デザインに回帰したかのような塗装。これまで無かった塗装ですが、とてもしっくりきますね。

余談ですが、最近の家具業界ではつや消しの仕上げが流行です。あまりツヤツヤしているのが好みではない、という要望が多いのでしょうね。日本で言うと、昭和の家具はツヤツヤの塗装が多いです。これは私の予想ですが、漆器に代表される、漆(うるし)塗りの塗装が多く用いられていたため、高級=ツヤありという認識が広がったのかもしれませんね。昭和に全盛だったからか、レトロな家具を連想されるかもしれませんが、サペリマホガニーはこの光沢が木材をより魅力的に見せており、ヴィンテージのような雰囲気です。