イームズオーガニックデザインユニット
タナカ
タナカ

「どうして無垢にこだわったの」

 

1940年、イームズとサーリネンのコラボで実現したオーガニッデザインと言うストレージユニット(組合せ収納家具)が存在します。
当時レッドライオン社というところで製造され、MOMAのコンペで受賞した、拡張性のあるムーバブル収納家具です。

イームズがまだハーマンミラーと出会う前のデザインです。短期間の数量限定で販売されたものになり、非常に珍しいアイテムです。
実は826ユニット制作にあたり、どうしても現物が見たくて画像にある物を入手しました。

 

これはホンジュラスマホガニーの突き板で制作されていて、ベンチに箱を置いただけの拡張できる収納家具になります。箱はドロアー(引き出し)やドア(扉)タイプ、棚板タイプ。同シリーズでデスクの存在も確認してます。今から75年前に存在していたイームズの初期のデザインとなります。過度に作り込んでいる事なく、どことなく和モダン的なデザインも僕は心引かれます。
イームズオーガニックデザインユニット

イームズオーガニックデザインユニット

75年も経てば、それなりの痛みがあります。画像のように表面の突き板は乾燥によるヒビ割れがあります。半世紀も超えていれば仕方の無い事だと思いますが、これが突き板では無く、無垢であれば傷やへこみはあれど表面もはがれる事無く、50年後も使っていられるかも!!
826ユニットはどうしても無垢材で作りたかったのです。
826STANDARD UNIT

826STANDARD UNIT

ボックス類には桐(きり)の無垢材を、スラットベンチはビーチ(ブナ)の無垢材を使用しています。
皆さんは家具を購入するとき、50年後はどこでどうなってるか想像した事はありますか?壊れたり、買い替えたり、人に譲ったり、もしくは使い続けてたり。
 
この826ユニットは収納と言う観点から、図書館の本棚のように、建物がそこにある限り、半永久的に存在できる家具でありたいとの願いを込めて、素材という観点からも無垢材にこだわったのです。

    メッセージを送る

    メッセージはこの記事のライターにメールで送られます。ページ内には表示されません。



    このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

    ページトップへもどる