南部鉄器の鉄瓶
サガワ
サガワ

第12回目のわたしのコレは、郡山スタッフサガワの粟饅頭を誘う南部鉄器の鉄瓶です。


デビューは二十歳、余熱と攻撃力がすごい。

まず、急須と鉄瓶の違いって何ですか?

お湯を沸かすのが鉄瓶で、お茶を作る道具が急須だと思っています。
僕は直火でお湯を沸かし、そのままお茶を入れるので、どっちとも言えますが、鉄瓶と思って愛用しています。
鉄瓶デビューは二十歳。もともと古いものが好きで、一人暮らしを始める際、祖母が使わなくなった鉄瓶をもらい、使い始めました。
その後、母が岩手に旅行に行った際、お土産で南部鉄器の鉄瓶をもらいました。 陶器の急須と違い手間がかかりそうな道具ですが、「あなたなら大丈夫でしょ」と母が。

鉄瓶で直火で湯を沸かす
鉄瓶で直火で湯を沸かす

鉄瓶はどんな手間がかかりますか?

まず、使った後に水気を残したり、湿気の多いところに置くと錆びます。
そもそも、鉄むき出しだから絶対錆びさせないというのは難しいと思います。
でも、金気(かなけ)といって、お湯が赤く変色するほどの錆じゃなければ大丈夫。酷い時は錆びを軽く取り除いて緑茶で煮出せばいいそうです。
水道水を使っていると白っぽいものが内側に残りますが、それは「湯垢(ゆあか)」と言うらしく、錆びることを予防する役目があるそうなので、あまり気にせずそのまま使っていますね。
直火で使う場合は、空になると余熱で勝手に乾きます。真夏のアスファルトに水を巻いてもみるみる乾きますよね?あれと同じようなことが起きます。見ていてちょっとおもしろい!
結果、それほど手間はかかっていないかも。笑

なるほど。意外に便利そうですね!他にも良い点はありますか?

あります!
陶器の急須って、ちょっとぶつけると欠けてしまいますよね?落としたら木っ端微塵だし。
鉄瓶は絶対に欠けません。むしろ、ぶつけられた側が心配なくらいの攻撃力。笑 落としてダメージを受けるとすれば、床。もちろん、未だ落としたことはありませんよ。

寡黙の黒さと幸福の黄色

確かに。欠けることはないですね。ちなみに、その鉄瓶で何を飲みますか?

僕は緑茶かほうじ茶がメイン。
食後とか、友達が遊びに来た時とか。その時は木のコースターに鉄瓶を置いてます。結構保温性が高いのでのんびり寛ぎながら過ごせます。
これで入れたお茶を飲みながら、粟饅頭(あわまんじゅう)を食べるのが最高に幸せ!あの黄色くて独特な食感が餡子の甘みを優しくしてくれるんですよね。

でも実は、使っていない時の佇まいが一番のお気に入りかも。 どっしりとした雰囲気で、存在感があるのに寡黙な感じ。そして良い仕事をする道具。
めちゃくちゃシブくてカッコいい!

急須としてほうじ茶を注ぐ
急須としてほうじ茶を注ぐ

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わたしのコレとは…
自分が実際に使っていて、いいなとおもうもの。壊れたり、なくなったら同じものを買い直してしまうもの。廃番になったら買い置きしそうなもの。
インテリアショップの垣根を越えて、お客様に素直に「これいいですよ!」 と教えたくなるものを毎週連載する企画です。題して、わたしのコレクション→略して「わたしのコレ
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